古い写真を組み合わせてストーリーを作成するフォトライブラリアプリのZyl

フランスのスタートアップであるZyl(ジル)は、iOSとAndroid向けのモバイルアプリのメジャーアップデートをリリースした。このアプリの目的は、忘れがちになる大切なライフイベントの思い出をフォトライブラリで見つけることだ。

Zylはフォトライブラリをスキャンし、大切な写真を魔法のように見つける。 アプリが毎日、新しい思い出(新しいStoryl)の準備が出来ていると通知してくる。自動的に生成されたストーリーが、あなたをすぐに特別な日に呼び戻す。すべての写真はすでにつながっている。アプリはあなたを待っている。

本日のアップデートにより、Zylで過去同じ出来事に居合わせた友人や家族と思い出を共有できる。そうした人たちもフォトライブラリに自分の写真を投稿・追加もできる。

もちろん、ユーザー自身がストーリーの独自バージョンを作成するというアプローチもあっただろう。しかし、コラボレーティブなストーリーはより強力なものになる。何かを祝って数年後、Zylは今すぐあなたと友達の距離を近づける。

同社はその裏で、写真から読み取れるはずの感情を理解するために機械学習を利用したアルゴリズムに取り組んでいる。同社はプライバシー重視のアプローチをとっている。デバイス上の写真ライブラリをスキャンしても、Zylのサーバーにはアップロードされない。ユーザーアカウントを作成する必要もない。

Zylは、一度に大量のコンテンツを見せてユーザーを圧倒したくないと考えている。新しいStorylのロックを解除するには、24時間待つ必要がある。このスローペースのアプローチがInstagram(インスタグラム)とは一線を画している。Instagramでは、画面を一生懸命タップして可能な限り多くのコンテンツを取得する必要がある。

過去の思い出と同じように、新しい思い出のための場所を作り、最も大事な思い出を大切にしたいと思うはずだ。Zylは今後、古いStorylの一部を削除して、最も重要なStorylに集中できるようにする可能性がある。友人と共有しないなら、それほど重要ではないStorylもあるかもしれない。

同社は従来のコメント機能の代わりに、写真の上に意味のあるコンテンツを追加する方法にも取り組んでいる。Zylは再び感情に焦点を当て、良い雰囲気を醸し出している。筆者にとっては、ニュースサイクルを数分間忘れ去る素晴らしい方法だった。

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(翻訳:Mizoguchi