職域向けオンライン診療など健康支援プログラムを提供するリンケージが約5.5億円のシリーズA調達、上場準備室も設置

職域向けオンライン診療など健康支援プログラムを提供するリンケージが約5.5億円のシリーズA調達、上場準備室も設置

予防医療テックで職域向けにオンライン診療などの健康支援プログラムを提供するリンケージは3月30日、第三者割当増資による資金調達を実施した。引受先は、マイナビ、Medical Development Support 1号投資事業有限責任組合、個人投資家の竹内真氏、上沢仁氏など。これにより、シリーズAラウンドの累計調達額は約5億5000万円、また累計調達額は8億円となった。調達した資金は、主にプロダクトの機能拡充、質の高いサービス提供のための人材採用にあてる予定。

また同社は、さらなる企業成長を見据え、上場準備室を設置した。ヘルスケアスタートアップとしてのノウハウを活かした事業展開で健康総合支援企業となるビジョンを体現し、次のステージへの到達を目指す。

「テクノロジーとのつながりで健康意識の温度をあげる」をミッションに掲げるリンケージは、2011年6月の設立以来、「オンライン禁煙診療」や、オンライン問診を起点に従業員の心身の健康課題を可視化し、必要な医療へのアクセスや組織の生産性向上につなげる「Rasika」「FEMCLE」などの企業向けヘルスケアサービスを展開。のべ174組合、企業1550社への健康サポート実績があり、加入者数約600万人以上のネットワークを有している。

Rasikaは、テレワークなどの新しい働き方にも対応したメンタルウェルネスサービス。東京大学医学部附属病院心療内科との共同研究により開発した独自ストレスチェックの質問項目により、テレワークや生活習慣との相関を含め、従業員のストレス要因を多角的に分析可能という。またFEMCLEは、働く女性の健康課題を可視化し、専門医のフォローで労働生産性を改善する法人向け女性ヘルスケアサービス。NPO法人日本子宮内膜症啓発会議(JECIE)、豊富な経験・実績を持つ約100名の専門医のサポートのもと展開する、働く女性の健康課題に着目したサービスとなっている。

同社が考える「健康」とは、「自分らしくあることを阻害する、こころとからだの不調がないこと」という。あらゆるネットワークを活用し、企業コミュニティを通じて人々の健康意識を高めており、厚生労働省「国民医療費の概況」にある医科診療費の傷病別内訳では、生活習慣病、老化に伴う疾患、精神疾患、その他(腎不全など)の順となっており、リンケージではこれらの領域のほとんどをカバーしているとした。職域向けオンライン診療など健康支援プログラムを提供するリンケージが約5.5億円のシリーズA調達、上場準備室も設置