モバイルウェブにネイティブアプリケーション風機能を追加するBrow.si、オープンベータでアドオンの提供を開始

ネイティブアプリケーションとウェブのどちらが良いのかという議論がある。どうやら最近はモバイルウェブの形勢が悪いようだ。FacebookのZuckerbergが声高にHTML5を非難したことも要因となっているだろう。但し、そうはいってもパブリッシャーにとってみれば、ウェブサイトの方が「基本」になるものだ。しゃれたネイティブアプリケーションをリリースしていても、それでもウェブサイトなしで済ませるということは考えにくい。

そんな現状の中、MySiteAppがBrow.siというプロダクトを発表した。現段階では公開ベータとなっている。こちらのプロダクトはモバイルウェブサイトのアドオンとして機能するもので、ネイティブアプリケーション風の機能を実装しようとするものだ。それによってネイティブアプリケーションと同等のエンゲージメント獲得を狙う。実装されているのは、ソーシャルでの共有機能、登録しておいて後で読むためのボタン、読者登録申し込み、ある種のプッシュ通知を受け取るための機能などだ。利用する開発者は自前でBrow.siの拡張機能を開発することもでき、さらにアプリケーション風の機能を実現することができる。これにより、サイトのマネタイズも考えやすくなるだろう。

モバイルウェブサイトにBrow.siのコードを組み込むと、サイトにBrow.siのツールバーが現れるようになる。このツールバーをクリックすると、各種ボタンが表示されるという仕組みになっている。表示されるメニューから上述の各種機能を利用したり、またフォントサイズの変更などを行うこともできる。このBrow.siに関わるサードパーティー製のミニアプリケーションもいろいろと登場予定で、将来的にはマーケットプレイスの開設も視野に入れている。

上に書いた機能や、あるいはその他の便利機能などを実現するために、パブリッシャー側で行わなければならない作業は非常にシンプルなものだ。ソーシャルネットワークで共有するためのボタンをつけるだけの作業と変わらない手間で、さまざまなツールが利用できるようになる。

またBrow.siは、ある種のプッシュ通知も実現している。但しこれは別にBrow.si Readerというアプリケーションが必要となる。アプリケーションの方はiOS用のネイティブアプリケーションで、モバイル環境でウェブを閲覧するのに利用するものだ。Brow.siアドオンを利用しているサイトを訪問すると、このアプリケーションのインストールを促され、そしてこのアプリケーション経由でプッシュ通知を受け取るという仕組みになっている。もちろんこのBrow.si Readerは通常のウェブ閲覧に利用できるもので、Brow.siとしてはアドオンをきっかけとして、本アプリケーションの利用者が増えることも期待しているのだろう。

尚、Brow.siはWOrdPress VIPのフィーチャーパートナーともなっている。つまりWordPress VIPを使っている人は、Brow.siのプラグインをワンクリックで導入して、各種機能を実装することができるようになっている。Drupal、Joomla、そしてBloggerでも利用できるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H)