デジタル映画コレクションのMovies AnywhereがAI利用のライブラリー整理機能を追加

Movies Anywhere(ムービーズ・エニウェア)は複数サービスを横断してデジタル映画のコレクションを管理できるアプリだ。このほど、同アプリは膨張するライブラリーを整理しやすくする機能を追加した。

米国時間8月24日、Movies AnywhereはAIを利用した新機能「My Lists」を公開している。ライブラリーの映画をジャンル、俳優、シリーズ、テーマなどさまざまな要素に基づいて自動的にグループ分けする。

巨大なライブラリーを持つデジタル映画コレクターも、この機能を使えば、作品探しはNetflix(ネットフリックス)などの最新ストリーミングサービスと同じように推奨作品をスクロールしていくだけでよくなる。つまり、これまでのように購入順やアルファベット順に並んだ購入済み作品の無限に続くページをスクロールしていく代わりに、コンテンツが見つけやすいように整理されたリストをざっと見るだけでライブラリーに入っているもの簡単に見つけられる。

例えばあるシリーズの全作品を購入している場合、専用の列にまとめて表示される。これまで同じシリーズの作品の間に別の作品が挟まれた状態で探さなくてはならなかったのと比べて大きな改善だ。

「アクションスリラー」などの特定のカテゴリーや「強い女性の友情」などといった中心テーマの作品をたくさん持っていることに気づくこともあるだろう。映画の他の上映作品を絞り込むのに役立つかもしれない。

こうしてアルゴリズムが生成したリストは、編集することも可能で、タイトルを追加、削除したり、リスト全体を削除することもできる。

画像クレジット:Movies Anywhere

自分でリストを作ることもできる。お気に入りや家族と見たい映画のリストなど、好きなようにコレクションを編成できる。この機能は、買ったけれどもまだ見る時間を作れていない映画の「今度見る」リストを作るのにも使える。

Movie Anywhereアプリは何年も前からあるが、2017年の新プラットフォーム移行後、現在はDIsney(ディズニー)、Universal(ユニバーサル)、WB(ワーナー・ブラザーズ)、Sony Pictures(ソニー・ピクチャーズ)、および20th Century Fox(20世紀センチュリー・フォックス)が共同運営している。デジタル映画コレクターに向けた最大のセールスポイントは、さまざまなサービスから購入した映画をすべて一か所で管理できることだ。たとえばiTunes(アイチューンズ)、Vudu(ヴードゥー)、Prime Video(プライム・ビデオ)、YouTube(ユーチューブ)、Xfinity(エックスフィニティー)などが提供するデジタル・ダウンロードもそうだ。これまでは、あるタイトルを買ったかどうかを知るために、アプリからアプリへと切り替えなくてはならなかった。

My Listsは、アプリを最新であると感じさせるために同社が追加してきた数多くの機能の1つだ。たとえば2020年は、Screen Pass(スクリーンパス)というデジタル映画貸し借り機能を導入しており、その前にはユーザーが最大9人の友だちと鑑賞できる Watch Togetherという共同鑑賞機能を公開した。

新しいMy Listsは、Movies Anywhereのモバイルアプリ、デスクトプ版、およびストリーミングデバイスのナビゲーションバーで本日から利用できる。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

友人に映画を貸し出す「Screen Pass」機能をMovies Anywhereが正式公開

デジタル映画統合サービスのMovies Anywhereは、購入した映画を友だちや家族に貸すことのできる映画共有機能を米国時間9月1日から正式公開する。この機能は2020年3月に急遽ベータテストが開始され、4月には範囲を広げた公開ベータトライアル(未訳記事)にこぎつけた。新型コロナウイルス(COVID-19)による政府のロックダウンで家に縛り付けられた消費者の需要が増加したおかげだ。

Movies AnywhereアプリではiTunes、Vudu、Prime Video、YouTube、Xfinity、その他数多くのサービスで購入した映画をまとめて管理できる。

現在同アプリは、Disney(ディズニー)、Universal(ユニバーサル)、WB(ワーナー・ブラザース)、Sony Pictures(ソニー・ピクチャーズ)、および20th Century Fox(20世紀フォックス)各社が提携して運用している。2014年にDisney Movies Anywhereとして出発したこのアプリは、2017年に新たなプラットフォームへと進化した。さらに運用パートナーの追加に対応し、再ブランド化もされて現在は過去とは異なる事業として運営されている。

2020年4月にMovies Anywhereは、同社アプリの扱う6000以上のタイトルがScreen Pass対応していると発表した。その後、「Who Framed Roger Rabbit?(ロジャー・ラビット)」や「A Star i Born Encore(アリー / スター誕生アンコール・バージョン)」、「The Muppets(ザ・マペッツ)」、「National Treasure(ナショナル・トレジャー)」など500タイトルが追加された。その結果ライブラリーのタイトルの80%以上が今回の新機能を使って共有できる。

画像クレジット:Movies Anywhere

作品を共有するには、タイトルのScreen Passアイコンをクリックし共有相手の情報などを入力する。共有する映画はショートメッセージやメールで相手に送ることができ、送られた方は1週間以内に受け入れる。その後はデジタルレンタル映画とほぼ同じように機能し、受け手は14日以内に鑑賞を開始し、見始めてから72時間以内に完了しなくてはならない。ただしレンタルとは異なり、料金を払う必要はない。共有する側も見る側も無料だ。

Screen Passのベータテストの初期データは、同機能には新規の会員獲得や購入を促進する可能性があることを示していると同社はいっている。

ScreenPassを使って映画を共有した人の45%は、初めに誰かから映画をシェアされからだったと答えた。シェアされた側の30%はMovies Anywhereのプラットフォームを初めて使った。ごく少数の作品が共有総数の約9%を占めた。「Ready Player One(レディ・プレーヤー1)」、「The Prestige(プレステージ)」、「Tombstone(トゥームストーン)」、「The Mule(運び屋)」、「Bad Times at the El Royale(ホテル・エルロワイヤル)」、「Jaws(ジョーズ)」などだ。このデータは、Screen Passが多くの人の予想とは異なり、新しい作品だけでなく旧作にも利用されていることを示している。

また、共有した人の約半数(53%)が自分で作品を選んでおり、47%が相手に選ばせた。ただしこれはScreen Passのベータテストのやり方によるかもしれない。受け手は他のメンバーからの共有を受け入れることでベータテストに参加したからだ。初期のテスターの中には、映画をシェアすることで友だちをテストに招待した人もいたに違いない。

Screen Passによる共有に加えて、Movies Anywhereは共同視聴機能(Engadget記事)のWatch Togetherを最近公開した。最大9人まで同じ映画を同期して見ることができる。Watch TogetherはScreen Passの機能を利用していて、HuluAmazonなどの類似機能やScener(未訳記事)、Netflix Party(Business Insider記事)などのサードパーティー製品と競合することになる。

Screen Passは米国の全Movies Anywhereユーザー向けに米国時間9月1日公開される。Movies Anywhereアプリは、iOS、Android、Apple TV、Roku、Kindle Fire、Amazon Fire TV、Chromecast、LG、VizioスマートTVなど広くさまざまな機器で利用できる。

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