【レビュー】ポルシェ2022年型Taycan GTS Sport Turismo、ワゴンでパワーとパフォーマンスを実現、ユーザーエクスペリエンスも悪くない

待てば海路の日和あり、Porsche(ポルシェ)はその完全電気自動車Taycan(タイカン)の最も強力なバージョンを最後に残しておいた。2022年型Porsche Taycan GTS(タイカンGTS)とそのワゴンスタイルTaycan GTS Sport Turismo(タイカンGTSスポーツツーリスモ)だ。

パワー、洗練されたスポーティなドライビング、そしてガソリンを使わない完全電動パワートレインを求める人たちのために、Taycan GTSとTaycan GTS Sport Turismoはどちらも、ハイテクとパワフルな性能を見事に融合させたものを用意している。そしてTechCrunchは最近、それを試乗する機会を得た。GTSは現在、Porscheが提供するすべてのモデルラインで提供されており、2022年型Porsche Taycan GTSとGTS Sport Turismoは、合計10種類のPorsche Taycanオファリングを締めくくるものとなる。

結論として、Sport Turismo GTSとそのセダンの姉妹車は、内燃機関から完全電動への移行を可能な限りスムーズに、シームレスに、そして信頼できるものにしたい顧客を惹きつけようとしている高級自動車メーカーにとって、ベンチマークとなるべきものである。もちろん、高級車であることの弊害もあり、Taycanとその数あるバリアントは、ほとんどの人にとって手の届かないところに位置している。

Porsche純粋主義者たちは、Taycanやそのバリアントがいかに「本物のPorsche」ではないかについて自らのナイフを研ぎ澄ます前に、EVが消費者の心にどう響いたかを考慮するかもしれない。2019年に初めて発表されたこの電気自動車は、同社にとって驚異的な販売成功を収めている。Porscheは2021年1月から9月の間にTaycanを2万8640台販売し、フラッグシップの911スポーツカーとPanamera(パナメーラ)をはじめ、718 Boxster(ボクスター)や718 Cayman(ケイマン)を上回った。なお、Porscheの最も人気のある2車種、Cayenne(カイエン)とMacan(マカン)は依然として販売台数でTaycanを凌いでいる。

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Taycanは2021年報告されたTesla(テスラ)のModel(モデル)3とYの販売台数には及ばないものの、今のところModel SとXの販売台数を上回っている。Teslaの報告によると、第3四半期末までのModel SとXの出荷台数は1万3214台であった。

この販売台数は、PorscheのTaycan開発への10億ドル(約1137億円)の投資が実を結んだことを示唆している。最新かつ究極の2つのバリアントに筆者が費やした時間は、この開発資金が適切に使われたことを実証している。2022年型Porsche Taycan GTSとTaycan GTS Sport Turismoは、特筆すべきスポーツセダンとワゴンだ。

Porsche Taycan GTS Sport Turismoで路上へ

Porscheは数週間前、LAオートショーの前のイベントで新しいTaycan GTSとSport Turismo GTSを発表した。そしてこのロサンゼルスとその周辺地域での発表のすぐ後に、私たちは両方のクルマの試乗時間を確保した。

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Taycan GTSとGTS Sport Turismoは、ライントップである670馬力のTurbo(ターボ)バリアントの下に位置する。Porscheによると、Taycan GTSは、590馬力と前後2つの永久磁石同期モーターからの626ポンドフィート(約849ニュートンメートル)のトルクにより、0-60マイル/時(約97キロメートル/時)をわずか3.5秒以内で加速することができるという。どちらのGTSも全輪駆動であるが、通常の駆動ではパワーバランスは後輪から推し進められる。

このリアモーターはPorsche Taycan Turboからのもので、これにより路上におけるGTSの俊敏性と応答性が向上するとPorscheは述べている。

両モデルとも、モーターは93.4キロワット時のバッテリーパックを搭載した800ボルトのアーキテクチャーを採用している。私たちがWalmart(ウォルマート)の駐車場にあるDC高速充電器で試したところ、5%のバッテリー電力をわずか22分で80%まで高速充電できた。

筆者は鮮やかな赤のTaycan GTS Sport Turismoで、ロサンゼルスのダウンタウンからウィロースプリングスまで片道約90マイル(約149キロメートル)をドライブし、曲がりくねったエンゼルクレスト・ハイウェイとヒューズ湖道路を通ってダウンタウンに戻った。

より重量のあるワゴンスタイルのGTS Sport Turismoは、その大きな旧式の背面があることについて想定を裏切らなかった。低い電子消費のRange(レンジ)設定からNormal(ノーマル)、Sport(スポーツ)、Sport +(スポーツプラス)、Individual(インディビジュアル)設定まで用意された多様なモードにより、機敏性、応答性、快適性がもたらされる。GTS Sport Turismoは、ラグジュアリーながら並外れたパワーを備えた電動ワゴンだ。

画像クレジット:Porsche

GTS Sport Turismoは、ウィロースプリングス近郊の2車線の幹線道路を走るときも、クレストで陽に灼けたコンクリートを超えて進むときも、PorscheがライントップのTurboと下位の4Sとの間に位置づけ「スイートスポット」と謳う呼び名を忠実に体現している。完全電動を牽引する人々の中でスポーツカーの気分を味わいたいという人に向けて、特別に仕立てられている。

Porscheは、Porsche Active Suspension Management System(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム)の再基準化を行い、シャシーを再調整し、オプションのリアステアリングシステムとアダプティブアアンチロールバーを追加した。これに加えて、Taycan GTSとそのワゴンタイプの兄弟車には、ボタンタッチ操作により不透明から交互配列された層の多様な段階、透明へとパネルが変化する、巧妙なサンルーフがオプションで用意されている。このルーフは液晶をはさんだ2枚のガラスでできており、フル作動、つまり閉じられるとUVカットのグレーのパネルができあがる。

Porsche Taycan GTSのトラック体験

画像クレジット:Abigail Bassett

おそらくTaycan GTSの購入者の大半はそのセダンでトラックを走行することはないと思うが、それを実行するごく少数の人々にとっては、多くの感動があるだろう。Taycan GTSセダンは、ハッチバックスタイルではない4人乗りの十分なスペースと、Taycan GTS Sport Turismoのすべての機能を兼ね備えている。ビッグウィローのトラックをワゴンで走り回るのも正直楽しそうだが、その代わりに筆者は、Taycan GTSのセダンに30分間のリードフォロースティントで乗り込んだ。

Taycan GTSにはPorscheのTrack Precision app(トラックプレシジョンアプリ)が付属しており、同車両に装備されている新しいPCM 6.0システムと統合されている。スマートフォンのアプリをクルマに接続すると、スピードやブレーキ制動力、アクセルとブレーキのインプット情報など、トラックをどのように運転しているかに関する詳細なデータをリアルタイムで取得できる。スマートフォンをフロントガラスに装着すれば、スロットルインプットからステアリングアングル、ブレーキ圧までのすべてにアプリがマッピングする、トラックの1人称視点ビデオという付加的な特典が得られる。

ウィロースプリングスは、その古さと、ランドマークのないオフキャンバーのターンから、険しいトラックとして知られている。このトラックのフロントストレートで時速120マイル(約193キロメートル)まで加速したとき、Taycan GTSは一貫して高い接地性を維持した。Taycan GTSのより大きくなったフロントブレーキ(Sport Turismoも同様)は、勾配を登っていく一連のターンから見通しの悪いブラインドの左ターンまで、この電動セダンを扱いやすい速度にすばやく落とす際に力を発揮し、車両に接続感と正確さが感じられた。

Taycan GTSは速いというのは控えめな表現である。筆者は2021年9月にLamborghini Huracán STO(ランボルギーニ・ウラカンSTO)で初めてビッグウィローをドライブした。レーシングカーのドライバーであると自称するつもりはまったくないが、Porscheのアプリで記録したTaycan GTSセダンのラップタイムは、STOでのベストタイムからわずか4秒しかずれていなかった。しかもSTOはレーストラック用に特別に作られている。Taycan GTSがクローズドコースで走っている、と言えば十分だろう。

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Porsche Taycan GTS Sport Turismoの充電

画像クレジット:Abigail Bassett

トラックタイムを終えて、GTS Sport Turismoに再び乗り込み、ロサンゼルスのダウンタウンにもう一度向かった。その霧のかかった土曜日の朝、筆者はフル充電のバッテリーと235マイル(約378キロメートル)の航続距離でホテルを出発していた。

ウィロースプリングスに着いたとき、高速道路と峡谷の活気あるドライビングの後で車両は約130マイル(約209キロメートル)の航続距離を残していた。Race-Texが施されたステアリングホイール上でハンドルを切り替えながら、Range、Sport +、Individualの設定の間で片道90マイルのドライブのほとんどを過ごした。これらの設定はサスペンション、パワー、ステアリングの感触、そしてTaycan GTSで聞こえる合成音の「エンジン音」さえも調整してくれる。ステアリングの感触と乗り心地を別々に設定できるIndividual設定を筆者は好んで使っていた。

ロサンゼルスの交通量は絶え間なく、これは一部の電気自動車とその航続距離に課題を投げかけるものとなろう。筆者は約70マイル(約113キロメートル)の航続距離を残してバーバンクに入り、Electrify America(エレクトリファイ・アメリカ)の公共充電器でTaycan GTSに充電しようとPorscheが指定した経由地に立ち寄った。

土曜日の夜、店内は買い物客で埋め尽くされ、EV充電を求める人の数も多いようだった。DC高速充電器は1つしかなく、ジャーナリストの充電を補助するためにそこに配備されていたPorscheの担当者によると、充電器はほぼ終日使えなかったという。筆者が到着したときにはFord Mustang Mach-E(フォード・マスタングMach-E)がその場所で充電していたため、空いていた別の充電器にクルマを寄せた。EVオーナーにとっては驚くことではないのだが、その充電器は筆者のGTS Sport Turismoで起動しなかった。他にも3つの充電器を試した後、DC高速充電器に戻ってみると、奇跡のようにGTS Sport Turismoが接続され、わずか20分で25%から80%まで急速充電することができた。

これはPorscheではなくElectrify Americaの充電器に特有の問題であったが、Teslaとその専有のSupercharger(スーパーチャージャー)ネットワークに対抗する上でElectrify AmericaのDC高速充電器ネットワークを頼りにしている自動車メーカーにとって、間接的に問題となるものだ。その場所にあったElectrify Americaの複数の充電器で、筆者の運転していたクルマが認識されない状態が続いた。他のジャーナリストが充電に来た際も同様の問題を抱え、私たち全員が、機能する充電器を求めて、一連の電動バイクや電気自動車を交互に試していくことになった。

ユーザーエクスペリエンス

充電インフラの構築にはまだ多くの作業を要するが、Porscheのナビゲーションシステムにおける充電器の位置特定が、他の電気自動車メーカー(Teslaを除く)よりはるかに容易になったことは朗報と言えよう。

このシステムでは、利用可能な充電器を見つける方法が3つ用意されている。音声認識機能を使って充電器をリクエストすると、選択した充電器がナビゲーションシステムにポップアップ表示される。また、タッチスクリーンを使用して検索パラメーター(EV充電器のブランドや充電速度など)を設定し、近くにある充電器を検索することもできる。

最後の1つは、Porscheのアプリやインフォテインメントシステムのナビゲーションを使用して経路を設定すると、目的地に到着したときに残しておきたい充電量に基づいて、経路に沿って自動的に充電器が検出されるというものだ。筆者が運転したクルマは欧州仕様だったため、この設定を自分で試すことはできなかったが、トラックを走っていたセダンの1台に米国仕様の限定的な機能が搭載されており、Porscheの広報担当者がその手順を説明してくれた。

Porscheの新しいインフォテインメントスクリーンは、中央のスクリーンからこれらの機能にアクセスできることに加えて、助手席側にまで広がっており、同乗者は走行中に充電器を探したり、ステレオのインプットやステーションの変更、ナビゲーションなど、他にもさまざまなことを行える。ほとんどの自動車メーカーは、移動中に運転席と助手席の両方からこれらの機能にアクセスすることを制限しているが、そうした「機能」は、移動中に積極的なナビゲーションや場所の検索をしようとするときに実に腹立たしく思える。Taycan GTSとTaycan GTS Sport Turismoについてはそのようなことはない。クルマが走行中でも、運転者と同乗者の両方が、インフォテインメントシステム上の多くの機能とのインタラクションを続けられる。

2022年型Porsche Taycan GTSとTaycan GTS Sport Turismoは、2022年第2四半期までに11万ドル(約1252万円)強の価格で提供される。セダンは13万1400ドル(約1494万円)から、Sport Turismoは13万3300ドル(約1516万円)からという価格設定(納車費用は別途1350ドル[約15万3500円])となっている。まさにPorscheらしいスタイルで、ほぼすべてのものを好みに合わせてカスタマイズ可能である。どちらも洗練されたスリーパーパッケージで優れたパフォーマンスとスタイルを豊富に有しており、熱心なファンや搭乗者たちに技術と洗練さの絶妙なバランスを届ける。

2022年型Porsche Taycan GTSは、どのような形であっても、真に一目置かれるべき電気自動車である。

画像クレジット:Porsche

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(文:Abigail Bassett、翻訳:Dragonfly)

ポルシェが電気自動車Taycanにセダンとスポーティワゴンの2種類のGTSを投入

Porsche(ポルシェ)は、汎用性が高くパフォーマンスに特化したGTSの名を、電気自動車Taycan(タイカン)最後の2車種に与えた。

ロサンゼルスオートショーに先立つ米国時間11月16日夜のイベントで、ポルシェはTaycan GTSセダンと、新しい第3のボディスタイルを持つTaycan GTS Sport Turismo(タイカンGTSスポーツツーリスモ)を発表した。この2種類のTaycanの発表は、ポルシェにとっては1世代以上にわたる最大の賭けを締めくくるものになる。ポルシェは2019年秋に発表された4ドアのTaycanの開発に、10億ドル(約1148億円)以上を投じた。それ以降、ポルシェはTaycanを、Cross Turismo(クロスツーリスモ)とともに完全電気式ワゴンへと進めてきた。

今回の新車種の投入によって、後輪駆動のTaycanの4、4S、Turbo、Turbo SそれぞれのセダンとCross Turismoバリエーションと合わせて計10種類となる。しかし、2022年の第2四半期に米国での販売が開始される際に、顧客から最も大きな反響を呼ぶのは、カスタムキャリブレーションとチューニングによって、より激しく、より速い反応のパフォーマンスを実現した今回のTaycan GTSのバリエーションとなるだろう。

画像クレジット:Kirsten Korosec

Taycanの10種類のバリエーションは多い。だが、北米ポルシェのCEOであるKjell Gruner(キエル・グルーナー)氏は、これは個々の顧客の要求を満たすという会社のミッションに合致しているのだと語っている。

グルーナー氏は米国時間11月16日のインタビューで「私たちは決して1つのもので押し切ろうとはしません」と語った。「そしてそれは、単なるバリエーションではなく、それぞれのバリエーションの中にも考えられるのです」。

Tycanのマルチバリエーション戦略は終わったが、ポルシェは次の「エレクトリックベイビー」にも同じような白紙状態からのアプローチを採用するだろう、とグルーナー氏はいう。その次期EVとは、Premium Platform Electric(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)プラットフォームを採用した、ポルシェ初のモデルとなるMacan(マカン)だ。電気自動車のMacanの出荷は2023年に予定されている。

Taycan GTSの話に戻そう

GTSバージョンのTaycanでは、フロントノーズカバー、サイドスカート、サイドウィンドウトリムがハイグロスブラックに変更されている他、ヘッドライトがブラックに着色されている。このTaycanには、リアやサイドスカートなどにGTSのロゴがふんだんに使われている。

車内では、他のモデルと同じインフォテイメントシステムが採用されており、マルチスクリーンのダッシュボードには、1963年のポルシェ911からインスピレーションを得たディテールが盛り込まれている。Apple CarPlayとAndroid Autoは、スマートフォンの表示と機能を車の中央画面に表示するための車載プラットフォームだが、他のバージョンと同様にGTSにも搭載されている。また、フルオートエアコンや充電プランナーなどの機能も備えている。

Taycan Cross TurismoとTaycanセダンをマッシュアップしたようなTaycan GTS Sport Turismoは、リアスポイラーをボディカラーに合わせて塗装し、ホイールアーチにクラッディング(被覆加工)をしていない点が特徴的だ。このSport Turismoは、Cross Turismoワゴンと同じシルエットと収納スペースを持っている。だが、セダンのTaycanよりも低い車高を持つことで、よりレース指向でパフォーマンスを秘めた外観と雰囲気を醸し出している。

画像クレジット:Kirsten Korosec

特に注目したいのは、今回のGTSには、ドライバーや同乗者が光の入り具合を調整できる新しいパノラミックルーフを採用している点だ。ルーフはデジタル時計のような9つの液晶フィルムセグメントで構成されている。各セグメントは電気的に独立している。充電されると、それらのセグメントは不透明になる。ユーザーはクリア(透明)、マット(不透明)、40%、60%の4種類のプリセットパターンから選ぶことができる。車両の電源がオフになると、ルーフは自動的にマットに切り替わる。システムは前回の設定を記憶しており、車両の電源を入れると、ドライバーが前回選択した設定へと戻る。

画像クレジット:Porsche

Taycan GTSセダンとGTS Sport Turismoの間には、片方は低床ワゴンという明確な違いがあるものの、共通する部分も少なくない。両車とも同じ永久磁石式の1速フロントモーター、大型の永久磁石式リアモーター、2速リアトランスミッションを搭載し、0〜60マイル/h(0〜97km/h)を3.5秒で加速することができる。

93.4kWhのバッテリーと、最大270kWの速さで充電可能な800Vのアーキテクチャを標準装備している。つまり5%から80%までの充電を22.5分で行うことができるということだ。

GTSは、価格とパワーの点でTaycan 4SとTaycan Turboの中間に位置する(ブランドのローンチコントロール機能により、総出力は590馬力となる)。Taycan GTSセダンは13万1400ドル(約1509万円)から、Taycan GTS Sport Turismoは13万3300ドル(約1531万円)からとなっている。どちらの価格にも、配送料、処理費、手数料の1350ドル(約15万5000円)は含まれていない。

また、ポルシェはまだ推定航続距離を発表していないが、GTSの航続距離も4SとTurboの中間になると思われる、つまり227マイル(約365km)から212マイル(約341km)の間になるだろう。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:sako)

ポルシェのEV「タイカン」の販売台数がフラッグシップスポーツカー「911」を超える

Porsche(ポルシェ)の電気自動車Taycan(タイカン)の2021年1月〜9月の販売台数が、内燃機関を搭載した同ブランドを代表するスポーツカーであるポルシェ911の販売台数を上回った。2019年末に発売されたTaycanにとってマイルストーンとなる。

10月15日に発表された販売台数をみると、ポルシェは第1〜3四半期に全世界で21万7198台を販売し、前年同期比で13%増となった。タイカンの販売台数が約3倍に増加したことに加え、人気の高いガソリン車Macan(マカン)の販売増も貢献した。こうした数字は、ポルシェが2019年から2020年にかけての9カ月間に経験した販売台数5%減から回復したことを示している。

ガソリン車であるPorsche Cayenne(カイエン)の2021年1〜9月の販売台数は6万2451台で、ポートフォリオの中で最も多いが、実際には前年同期比2.8%減となっている。カイエンより小型のマカン SUVに対する需要は強く、販売台数は12%増の6万1944台となった他、タイカンや911も全体的な販売台数増加に貢献した。

ポルシェは1月〜9月に2万8640台のタイカンを販売し、この数字は同社の長年のフラッグシップスポーツカーポルシェ911を上回った。911の販売台数は2万7972台で、前年同期比10%増だった。

その他Panamera(パナメーラ)を2万275台、718Boxster(ボクスター)と718Cayman(ケイマン)を1万5916台販売し、いずれも前年比で約1%の増加となった。

ポルシェの販売台数の大部分は内燃機関搭載の車両で占められているが、タイカンの成功により同社はEVへの取り組みを強化する可能性がある。同社は2023年にマカンの全電動バージョンを導入する計画だ。

画像クレジット:Porsche

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi