このところ眠っていた(かもしれない)、あなたのおたく魂の出番だ。このたびは、MemorizeのファウンダCraig Muthが作ったXikiの偉業を、たっぷりと共有しよう。Xikiとそれをシェル化したxshが提供するコマンドラインのすばらしい自動補完機能と対話的なコマンドラインを見ると、bashの名人でもよだれを垂らすかもしれない。Xikiの今のバージョンは今でも入手できるが、Muthは機能のより充実した新バージョンのためにKickstarterで資金を募集している。
Muthは語る: “Xikiは最初、自分で使うために作った。13年前にオハイオで銀行や保険会社のための退屈なソフトウェア開発のようなことをしていたとき、これを作り始めた。自分のノートパソコンから直接コマンドを動かしたり、ファイルをナビゲートしたいと思ったんだ。実際に作ってみると、もう、これなしには仕事ができなくなった。今では、あらゆることにこれを使ってるね”。
開発資金として8万ドルを募集しているMuthは、次のように言っている:
この資金募集に成功したら、Xikiの徹底的に改良された次期バージョンをみんなに提供できる。要望の多かったSublimeとVim用のプラグインも作る。インストールの過程と、初心者のユーザ体験が大幅に改良される(コンテキストメニュー…そのときの状況に応じたメニュー…があちこちにあるからね)。シェルとの統合(xsh)も改良される。今後いろんなアプリケーション向けのXikiプラグインを作りやすいように、Xikiのコアをリファクタリングする。面倒なことを全部コアがやるから、プラグインの負担が軽くなる。
非常に斬新なシェルだから、慣れるためには時間を要する。従来のシェルでももちろんコマンドラインの編集はできたが、それをもっともっとテキストエディタ的にしたのがXikiだ、と言えるかもしれない。それに、パイプ機能は何でもパイプできる。別の言い方をすると、シェルのインタフェイスをGUI的にした(マウスも使える)、とも言える。ビデオでお分かりと思うが、ぼくが実際に使ってみても、すごいパワフルであることが分かる。
“xshはフレンドリなコマンドインタフェイスとして、GmailやTwitter、Bootstrapなど何百もの現代的なツール、それにデータベースの閲覧やWeb開発などでも、対話的な利用ができる。テキストのアウトラインやスペース2個ぶんのインデントなど、共通的なUIのパラダイムに即しているから、どんなツールやAPIとも対話できる。また、従来のシェルのようにコマンドラインからコマンドを使うだけでなく、テキストエディタやWebブラウザからでもコマンドを取り出せる。それに自分が新たに作ったxyzコマンドも、’xsh +xyz’でxshに登録できる”。
“xshは、怖くないコマンドインタフェイスだ”、とMuthは語る。でもビデオで、彼が複数のディレクトリを操作したり、新たなコマンドを作ったりしている様子を見ると、このプラットホームの奥の深さが、実は怖いかもしれない、と思った。Kickstarterの出資者は、Tシャツなどをもらえるだけだ。だからそれは、単純な寄付行為だ。でも完成した新バージョンこそが、出資者にとっての最大の報酬だろう。オープンソースで無料だから、あなたがさらに改良することもできる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))