人工衛星メーカーTerran OrbitalがSPAC合併で株式公開へ、企業価値は約1793億円

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小型衛星大手メーカーのTerran Orbital(テラン・オービタル)は、特別買収目的会社(SPAC)のTailwind Two Acquisition Corp.との合併により上場する。取引後の企業価値は15億8000万ドル(約1793億円)で、Terran Orbitalは約4億7000万ドル(約533億円)の資金を獲得する。

このうち、3億4500万ドル(約391億円)はTailwind Twoの出資によるもので、これに加えてAE Industrial Partners、Beach Point Capital、Daniel Staton、Lockheed Martin、Fuel Venture Capitalから5000万ドル(約56億円)のPIPE資金が提供される。さらに、Francisco PartnersとBeach Point Capitalが7500万ドル(約85億円)を追加で拠出しており、取引終了時にはFrancisco PartnersとLockheed Martinから最大1億2500万ドル(約141億円)の債務コミットメントを得られる可能性がある。

今回の発表は、宇宙関連の新興企業が現金を調達して株式を公開する方法として、SPAC合併に依然として注目していることを示している。これまでにVirgin OrbitPlanetRedwire、BlackSky、Spire GlobalSatellogicRocket Lab、Momentus、Astraなどの宇宙関連企業が、この手法で数十億ドル(数千億円)の資金を調達した。

Terran Orbitalは、主に米政府向けに人工衛星の設計、製造、エンジニアリングを行う受託製造会社だ。Terranの業務の約95%はNASAと国防総省に関連していると、CEOのMarc Bell(マーク・ベル)氏は2021年初めのTechCrunchとのインタビューで語った。

Terran Orbitalは3億ドル(約340億円)を投じてフロリダ州スペースコーストに世界最大の人工衛星製造施設を開設することを9月に発表した。この66万平方フィート(約6万1316平方メートル)の施設では、年間1000個の人工衛星の完成品と100万個以上の人工衛星部品を製造することができる。これは宇宙産業では前例のない規模だ。

人工衛星の製造に加えて、Terran Orbitalは独自の地球観測コンステレーションを運用して衛星画像をサービスとして提供することも目指している。ベル氏は声明の中でこれを新しいSaaS「サービスとしての衛星」と呼んだ。

合併取引は、Terran OrbitalとTailwind Twoの両取締役会から全会一致で承認されており、2022年の第1四半期中に完了する見込みだ。

画像クレジット:NicoElNino / Getty Images

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

Terran Orbitalが世界最大の衛星製造、部品工場をフロリダ州スペースコーストに建設

人工衛星製造会社のTerran Orbital(テラン・オービタル)は米国時間9月27日、3億ドル(約334億円)を投じてフロリダ州スペースコーストに世界最大の宇宙機製造施設を開設すると発表した。

この約6万1000平方メートルの工場では、年間1000基の人工衛星と100万個以上の衛星部品を含む「年間数千種類の宇宙機」を製造することができると、同社は声明で述べている。

2013年に設立されたTerran Orbitalは、同年に超小型衛星開発企業のTyvak(タイヴァック)を買収したものの、その後は目立たない存在だった。2017年には、Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)が同社に少額出資している。Terranは現在、カリフォルニア州アーバインで約1万2000平方メートルの施設を運営しているが、CEOで共同創業者のMarc Bell(マーク・ベル)氏は、現在の製造能力やこれまで製造した衛星の数については公表していないと、最近のインタビューでTechCrunchに語っていた。

Terran Orbitalは、主に米国政府向けに人工衛星の設計、製造、エンジニアリングを行う受託製造会社である。ベル氏によると、Terranの仕事の約95%はNASAと米国防総省に関連するとのことだが、同社の商業顧客については明言を避けた。

同社は独自の衛星コンステレーションも開発する予定だと、ベル氏は付け加えた。これらの衛星は、合成開口レーダーの一種を使用し、雲や雷雨などの視界に影響を与える気象現象があっても、画像を撮影することができるようになる。Terranによると、これらの衛星の打ち上げは2022年末に開始する予定だという。

新たな施設は2025年に完成する予定で、約2100人の雇用を生み出すことが期待され、平均賃金は8万4000ドル(約935万円)になる見込みだという。この施設は、同州の航空宇宙開発局であるSpace Florida(スペース・フロリダ)とのパートナーシップのもとで建造され、同局がコンジットファイナンスを提供する。

フロリダ州のスペースコーストには、すでにSpaceX(スペースX)、Blue Origin(ブルー・オリジン)、Redwire(レッドワイア)などが施設を構えている。今回の発表によって、同地の発展はさらに進みそうだ。2020年は1200個以上の衛星が宇宙に打ち上げられ、前年の2倍以上の数が軌道に乗った。

画像クレジット:Terran Orbital

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)