Amazon(アマゾン)やWalmart(ウォルマート)のような大手サービスのおかげで、私たちは翌日発送や即日発送に慣れてしまった。しかし、パンデミックはもっと小さな店や会社から買うことの価値をを再認識させている。
つい最近シリーズAで1750万ドル(約19億2000万円)を調達したSwyft(スウィフト)は、どんな規模の小売店でも即日発送できるようにする会社だ。ラウンドをリードしたのはInovia CapitalとForerunner Venturesで、他にShopifyと既存出資者のGolden VenturesとTrucks VCが参加した。
Swyftは運送業者とメーカーをつなぐマーケットプレイスだ。しかしこの会社は、輸送業者が効率を上げるためのソフトウェアを提供することで巨大な輸送ネットワークを構築し、各自がインフラに手を加えることなく、もっと荷物を扱えるようにする。
つまり、地域の運送業者は、本来の経路を大きく変更したり運転手やトラックを追加したりすることなく、Swyft経由で発送される荷物の配達に加わることができる。
これまでは配送、小売両方の大手企業がこの分野を支配してきたが、それは迅速な配達能力によるところが大きい。Swyftは家族経営の小売店、ベンダーから小さな地域運送業者まで、スモールプレイヤーだけからなる軍団を作ろうとしている。ソフトウェアを通じて結束することで、これらの運送屋と店は大金を使うことなく、巨人たちの規模と影響力に対抗することができる。
SwyftはCEOのAadil Kazmi(アーディル・カズミ)氏、技術責任者のZeeshan Hamid(ジーシャン・ハミッド)氏、営業責任者のMaraz Rahman氏(マラズ・ラーマン)の3名が共同設立した。カズミ氏とハミッド氏はAmazonで働いた経験があり、データおよびラストマイル運用の仕事を担当していた。ラーマン氏は、Y Combinatorが支援する不動産テックスタートアップの初期社員だった。
3人は2020年初めに、なぜ小売店は即日発達できないのかを自問し、そこで見つけたギャップに取り組むことを決めた。
Swyftの目玉は集約した運送業者そのものではなく、彼らに提供するソフトウェアだ。Swyftは集まった運送業者の需要を増やすので、彼らの効率を高めることも必要になる。バックエンドソフトウェアは、運送業者が伝統的に手作業で行っていたことの大部分をデジタル化あるいは自動化する。
カズミ氏によると、Swyftは伝統的方法と比べて25~30%安く利用できるという。
「みなさんの買い物の何パーセントがAmazonからなのかは知りませんが、私の場合は150%みたいなものです」とForerunner VenturesのEurie Kim(ユーリー・キム)氏はいう。「パンデミック下にどこか他のところで買い物をして地域や個人のブランドを応援したいのですが、Amazonは私たちをスピードと送料無料に慣れさせてしまいました。消費者の選択肢が狭まり、商売人の負荷が著しく重くなっているこの状態には、チャンスがあると感じています」。
現在、Swyftには16名の正規従業員がいて、12%が女性で75%は有色人だと会社はいう。
2020年4月以来、Swyftは18万件の荷物を扱い、粗利益率は78%から82%に伸びた。これはソフトウエア部門の売上と設備を持たないゼロアセットモデルによるところが大きい。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Swyft、資金調達、eコマース、配送、Amazon
画像クレジット:Swyft
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(文:Jordan Crook、翻訳:Nob Takahashi / facebook )