アップルがiPhoneエミュレーションソフトメーカーCorelliumへの訴訟を取り下げ

Apple(アップル)が2019年のCorelliumとの訴訟を解決した。Corelliumは仮想iOSデバイスを開発しており、Washington Postの記事によるとセキュリティ研究者たちはそれらを利用して、iPhoneやその他のiOSデバイスのバグを見つけていた。解決の内容や条件は公表されていないが、その合意が為される前にAppleは、2020年後期の紛争で重要な敗訴を経験していた。

ユーザーはCorelliumのソフトウェアを使って、コンピューターのブラウザ上で仮想iPhoneを動かし、実機がなくてもiOSに深くアクセスできる。Appleは、CorelliumはAppleの著作権を侵犯しただけでなく、その製品を無差別に売ることによってプラットフォームのセキュリティを危殆化した、と主張した。

特にAppleは、Corelliumがその製品を政府に売って、Apple製品の欠陥を調べられるようにしたと非難した。Corelliumの共同創業者であるDavid Wang(デビッド・ワン)氏は、別の会社の社員だったときに、サンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人であるテロリストが使っていたiPhoneの、FBIによるアンロックを手伝った

しかしながら判事は、著作権侵犯の訴えは「不誠実とはいえないまでも当を得ていない」として棄却した。その判決よると「法廷の所見ではCorelliumは公正使用の達成という難題を満たしており」、そのかぎりでのiOSの使用は許される、としている。

Corelliumは2021年の初めに、そのプラットフォームの個人サブスクライバーへの提供を開始しており、それまではエンタープライズのユーザーのみ可としていた。同社によると、アクセスのリクエストは個々に審査して悪用を防いでいる、という。

編集者注記: この記事の初出はEngadget。Steve DentはEngadgetの編集者。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleiPhoneiOSエミュレーション裁判Corellium

画像クレジット:Kiichiro Sato/AP

(文:Steve Dent、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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