Elon Muskは、金曜日にドナルド・トランプの経済諮問会議に参加した際、移民入国拒問題に「進展」があったことをごく簡単に述べただけだったが、土曜日に同氏は会議で起きたことについてやや詳しく話した。
Muskによると、非公開で行われた同会議で、彼は当初の議事に含まれていなかった移民入国拒否の議論を追加するよう明確に要求した。実際彼の介入によって、委員会の検討リストに載っていなかったにも関わらずこの話題が「真っ先に」議論された、とMuskは語った。
移民問題に加え、Muskは気候変動の問題も提起したことを、同委員会への参加継続を説明する中で話した。同氏は今後も委員を続けることを明言し、会議に先立って彼が作ったグループの一員であり続けることも再度確認した。以前にUber CEOのTravis Kalanickは、社員と大衆の反応を受け委員を辞任している。
ある観測筋は、連邦判事が大統領令を覆す裁定を下したことを挙げ、Muskが懸念を表明した戦術以上にそれが効果を与えたことを示唆した。Muskは、この件は司法、立法、行政の「あらゆる分野で対処すべき問題」だと信じていると返答した。Muskはまた、政治への関与には乗り気でないことも打ち明けた。「人々の生活を改善するテクノロジーの発明と開発」に役立つという彼の基本理念を逸脱しているためだ。
そうなると当然湧いてくる疑問は、顧客の多くが彼の行動に強く反対している中、なぜMuskが頑にトランプ政権の仕事を続けるのかだ。事実、Model 3の予約客の中には、 Muskがホワイトハウスに協力したことを理由にキャンセルした人もいる。
Muskの委員としての役割が、実際どれほど彼の言う「良い行い」なのかは、密室会議という性格上判断が難しい。この透明性の欠如もまた、トランプに対する法的行為の根拠になり得る。事実、このようなビジネスリーダーの参加する諮問委員会を一般公開しないことは、連邦諮問委員会法に反している可能性が極めて高い。しかし政権は自らの行為がこの法令に違反していることを否定している。
しかし他の委員会メンバーの顔ぶれを見る限り、少なくとも気候問題が重要な議題であることは確かだろう。GMのCEOで戦略・政策フォーラムのメンバーでもあるMary Barraが、金曜日の会議に出席したことに関する以下の声明を、広報経由でTechCrunchに送ってきた。
力強く競争力のある米国経済を支援し、職を生み出し、安全・環境問題に取り組むための政策作りどう協力していけるかを検討すす、非常に建設的な議論に参加できることを喜んでいる。既に発表した通り、世界的な競争力をもち雇用を伸ばす活気ある米国ビジネスこそが、われわれの求めているものだ」
GMはトランプ氏の移民入国禁止令について、人事責任者のJohn Quattroneが先週メディアに公開した社内メモで言及しているが、Barra本人は公の場で大統領令について話していなかった。米国主要自動車メーカーの中で、FordのCEO mark Fieldsだけがこの命令に関する声明を発表しており、同社のBill Ford会長と連名で「本政策を含め当社の企業価値に反する政策は一切支持しない」と表明した。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)