Amazonのプレスリリースは、具体的な情報がないことで有名だ。今年の感謝祭のときもそうだった。しかしそれでもたまには、同社は数字を発表することがある。それによると、今年のクリスマスの前の週にはPrimeの会員が300万名あまり増えたそうだ。
でも、例によって、同社の発表を鵜呑みにしてはいけない。
AmazonがGeekwireに対して確認しているところによると、この数字は実際に会費を払ったユーザと試行期ユーザの両方を含む。だから、その後の推移によって確定した正規会員数は、もっと少ないかもしれない。とくにApple Musicのように、トライアルから入ることの多いサービスでは、それが顕著だろう。
また、同社が発表した数字は12月の第三週、つまりクリスマスの前の週のものだ。だから、比較すべきふだんの週の数字がないと、どれぐらい盛況だったのか分からない。もちろん、クリスマスの当日近くになると、“送料無料”や“お急ぎ便”などを使えるPrimeのユーザが増えたと思うけど。
なお、昨年のAmazonの発表では、いわゆる“ホリデイシーズン”の全期間で、Primeの会員は1000万名増えたそうだ。
もうひとつ、例によってAmazonは、Prime会員の総数を公表していないから、増加率も分からない。“記録破りのホリデイシーズンだった”、と言ってるだけだ。
“Amazon Primeの会員は成長を続けており、今では全世界で数千万人の会員がいる”、と同社は述べている。
でももちろん、300万という数字は、このサービスの人気の一端を覗かせている。
99ドルの年会費を払ったPrimeの会員には、一部商品の送料無料などの特典があり、一部のビデオを無料で見られる。
ビデオではAmazonのライバルとなるNetflixは、世界60か国に6900万の顧客がいる。Amazon Prime Videoは、合衆国とイギリス、オーストラリア、ドイツ、そして(最近加わった)日本だけだ。本体のPrimeサービスは、もっと多くの国で提供されている。
ホリデイシーズンに関するAmazonのそのほかの発表は、例によって隔靴掻痒だ:
- 今年のホリデイシーズンではAppleの顧客の70%近くがモバイルデバイスを使って買い物をした — 昨年は60%弱だったが、Amazonを訪れた人と、モバイルで実際に何かを買った人との内訳は分からない
- Prime Videoで最高の視聴率を稼いだのはThe Man in the High Castleで昨年比4.5倍、ホリデイシーズンにおけるPrime Videoの総視聴時間は昨年比で倍増した
- Amazon Devices(Kindleなど)は、昨年のホリデイシーズンの記録的な売上の、さらに倍を達成した
- 今年のホリデイシーズンでPrimeの送料無料で発送された品目は2億を超えている
- クリスマスイブのPrimeの繁忙も今年が最高だった
- Amazonは今年のホリデイシーズンで185か国へ発送した