グーグルが元受刑者のキャリアとデジタルトレーニングに関する取り組みを発表

Google(グーグル)は米国時間4月29日、Grow with Google Career Readiness for Reentryの開始を発表した。この取り組みは非営利団体のThe Last Mile、Center for Employment Opportunities(CEO)、Defy Ventures、Fortune Society、The Ladies of Hope Ministriesとの連携により、元受刑者に就職準備とデジタルスキルのトレーニングを提供することを目的としている。

グーグルが本日公開したブログ記事によると、出所後の失業率は全米平均の5倍にも上り、黒人の出所者は差別的な扱いを受けているためさらに高い失業率となっている。全体では、毎年約60万人の米国人が出所後に就職への移行を試みている。

このプロジェクトでは2021年から1万人を対象に、プロジェクトベースとビデオ学習を組み合わせたカリキュラムを実施する。グーグルによると、学習内容は5つのポイントで構成されている。

  1. 基礎から始める
  2. 仕事探し
  3. 仕事への準備
  4. オンラインの安全性
  5. 「次のステップ」の仕事への備え

YouTube(ユーチューブ)の人権担当グローバルヘッドであるMalika Saada Saar(マリカ・サーダ・サール)氏はこのニュースに関連した声明の中で「デジタルスキルトレーニングやジョブコーチングへのアクセスがないことは、受刑者が再就職して経済的可能性を高めようとする際に、非常に不利な状況をもたらします。私たちは出所の影響を受けた男性と女性、母親と父親にデジタルスキルトレーニングを提供し、再就職を成功させるために真の専門知識とリーダーシップを発揮しているプログラムパートナーと協力できることに興奮しています」と述べている。

グーグルによるとこのプログラムは、刑事司法改革の非営利団体に4000万ドル(約44億円)、コンピューターサイエンスの学習に6000万ドル(約65億円)を投資するという、より大きな取り組みの一環だ。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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