人工知能の研究員Timnit Gebru(ティムニット・ゲブル)氏が先週、Google(グーグル)を退職したことに関連して同社のCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏がスタッフに送ったメモをAxiosが入手した。それによるとグーグルは、「ゲブル氏が辞任に至った情況を調査し、我々に改めるべき余地ともっと丁重なやり方がありえなかったかを点検する」という。
先週、ゲブル氏は、彼女が同社のDEI(多様性・公平・受容)へのアプローチと、彼女の研究論文の承認プロセスに失望したというメールを直属の部下に送った後、同社を解雇されたと述べた。ゲブル氏はそのメールを、グーグルが言語モデルに関するAIの倫理に関する論文(MIT Technology Review記事)に彼女と同僚の名前を明記することを許可しなかったことの後に送った。ゲブル氏は以前、彼女の上司たちにメールを送り、彼女の特定の条件を彼らが認めないなら去る用意がある、と宣言した。その後グーグルは彼女に、彼女の辞任を受け入れたと告げ、彼女が職場のメールにアクセスできないようにした。
ピチャイ氏のメモには「すばらしい才能のある傑出した黒人女性のリーダーが不満を抱いてグーグルを去ったという事実に対する責任」を、会社は受け入れる必要があると述べられている。彼はまたグーグルで過小評価されている人びとの間に「波及効果」が生じている、と記している。
グーグルはコメントを拒否したが、メモは本物だと認めている。メモの全文はここで読める。
ピチャイ氏のメモの2日前には、2000名あまりのグーグル社員とそのほか数千名の支援者たちがゲブル氏を支持する書簡に署名した。
「グーグルはゲブル氏の優れた才能と豊富な貢献を受容する代わりに、彼女を同社の自己保身主義と人種差別と精神的いじめと研究の検閲と、いまでは報復の解雇に直面させている。2020年12月2日の夜、チームに宛てたゲブル氏のメール(Twitter投稿)でグーグルの役員たちは、彼女が辞任を選んだと主張した。それは嘘である。ゲブル氏との直接の通信でこれらの役員たちは彼女に、彼女が直ちに解雇であると告げた(Twitter投稿)。そして、彼女がGoogle Brainのダイバーシティとインクルージョンメーリングリストに送ったメール(Platformer記事)を、解雇の口実とした」と書簡では述べられている。
支持者たちはさらに続けて、ゲブル氏の論文の扱い方の決定に関与した者全員がAI倫理研究チームに会って、何が起きたのかを説明するよう求めている。彼らはまた、意思決定の透明性を増すことと、Google Researchが学術研究の人格性と自由を尊重することを求めている。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)