ケンブリッジ・アナリティカ記事を書いた記者が訴訟費用を賄うために資金調達を開始

金を払って不法に入手した何百万ものFacebookプロフィールの使用を通じて、2016年の米大統領選挙や英国のブレグジット国民投票に影響を及ぼすためにCambridge Analytica(CA)がいかにトランプ陣営に使用されてきたか、というニュースについては何百万もの言葉で綴られてきた。最近の我々のレビューや、この事件のNetflixのドキュメンタリー分析だけではない。 FacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が議会の前に引きずり出され、複数の調査が今も続いているほど、この論争は大きなものになった。

ドキュメンタリー映画、そして現在も継続中のニュースの主要人物はピューリッツァー賞にノミネートされたCarole Cadwalladr(キャロル・キャッドウォラダー)氏だ。彼女はフリーランスのGuardian(ガーディアン)紙のジャーナリストで、CA、トランプ、そしてブレグジットにつながる複雑に絡まった糸を最初に解きほぐした人物だ。

キャッドウォラダー氏は最近、TED Talkで高評価を得た講演を行った。この講演はかなり共有された。そして講演の中で彼女は、ブレグジット運動の展開者で出資者である事業家のAaron Banks(アーロン・バンクス)氏がロシア政府と持った一連の「密かな会談」について英国議会が発行した証拠を繰り返した。「Facebook’s role in Brexit and its threat to democracy」というタイトルの講演は200万回超視聴されている。

ブレグジットキャンペーンの資金調達、そしてNigel Farage(ナイジェル・ファラージ)氏、Donald Trump(ドナルド・トランプ)氏の2016年の大統領選キャンペーン、2016年の米国の選挙へのロシアの影響のつながりを取り上げたキャッドウォラダー氏の記事により、バンクス氏(トランプ氏と結びついている)は英国家犯罪対策庁(英国版FBI)犯罪調査の対象となった。

バンクス氏は、彼の財政的、政治的つながり、特にNetflixのドキュメンタリーに引用されているロシアの関係者との会合に関する記載は十分な証拠のない主張だとして、キャッドウォラダー氏に対し名誉毀損の手続きを始めた。さらにバンクス氏は、彼女の記事を掲載した出版元やバンクス氏の件についての講演を主催したTEDといった、法廷闘争を展開するリソースを持つところではなくキャッドウォラダー氏個人を訴えている。

この名誉毀損と戦う間、彼女のジャーナリズムをサポートするために、そして彼女の調査のリソースを増やすためにキャッドウォラダー氏はGoFundMeキャンペーンを立ち上げた。彼女はまた100万ポンドの名誉毀損の慰謝料に直面するかもしれない。

キャッドウォラダー氏の弁護団はこの訴訟が「完全にメリットなし」と自信を見せる一方で、同氏(社員ではないフリーランスの記者)は7桁の数字になるかもしれない訴訟のコストで破産する可能性がある。

報道の自由組織が「ジャーナリストを黙らせる」ための「法律の乱用」と指摘している動きの中で、同氏が何カ月も訴訟にかかりっきりになることになるかもしれないということを意味する。

「我々が報道したものは広範にわたる調査で、今回の訴訟に駆り立てたいくつかの深刻な犯罪調査のきっかけになったが、アーロン・バンク氏はTEDやGuardian、Observerを訴えていない」とキャッドウォラダー氏は声明文で述べている。

「その代わりアーロン・バンクスは私を脅し、苦しめるようと明らかに意図的に個人としての私をターゲットにすることを選んだ。大富豪がこのように法律を使うことができるというのは極めて憂慮すべきことだ。これは私への攻撃であるだけではない。ジャーナリズムへの攻撃だ」。

仲間のジャーナリストや報道の自由の運動者は、前外務大臣のJeremy Hunt(ジェレミー・ハント)氏へのオープンレターの中、でカドワルドラー氏へのサポートを呼びかけている。この手紙では、バンクス氏の主張を「市民参加に対する戦略的訴訟(SLAPP)」「公衆の関心事を追うジャーナリストを脅して黙らせる手段」と位置付けている。

バンクス氏の広報で、Leave.EUの広報担当でもあるAndy Wigmore(アンディー・ウィグモア)氏は、この訴訟はカドワルドラー氏がこじつけで真実ではない主張を続けるのを阻止するためのものだ、と話した。

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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