Sonyは新型機のXperia Z4を先月日本で発表したが、今日(米国時間5/25)はそのほかの市場向けの新型機Xperia Z3+を発表した。Z4ではない。
Z3+は、その名が示すように、昨年9月に発表されたZ3のアップグレードだ。前と同じ5.2インチ1080pのIPS画面だが、6.9ミリと薄くなり144グラムと軽くなった。でもルックスはお兄さんのZ3とそっくりだ。
Z3+のリアカメラは前と同じ20.7mpxだが、フロントは2.2mpxから5.0mpxへと大幅アップ、きれいなセルフィーが撮れるね。また両方のカメラとも、画像センサが新しくなり、暗いところでもよく撮れるようになった。
そして予想どおり、プロセッサも新しい。そのQualcomm Snapdragon 810 8コア64ビットプロセッサは、Sonyによると、Z3に比べて何もかも50%高速(1.5倍)になったが、電池寿命は前と同じだ(最大二日間)。デバイスを小型化するために電池の容量は3100mAhから2900mAhに下がったが、それでも寿命は変わらない。
Xperia Z3+の発売は今夏(Z4と同じ)、という。お値段は未知数だが、Z3と同じ、と考えてよいだろう。
昨年のスマートフォン市場はAppleのiPhone 6とiPhone 6+の独壇場で、SamsungはGalaxy S6と曲面タイプのGalaxy S6 Edgeで同社の過去の原則を捨てたが、Sonyは今年の旗艦機でも処方を変えていない。Xperia Z3は好評だったが、売れ行きはそれほど華々しくなかった。その影を引っ張ったままでの今回のニューバージョンは、仕様がどんだけ良くても、Sonyの市場での姿を変えるとは思えない。今や、Sonyはスマートフォンビジネスから一抜ける、という報道もあるぐらいだ。
結局のところSonyは、いろんな重荷を次々と投げ捨てて、エンタテイメントと各種コンポーネント(画像センサなど)に集中してきたわけだが、それでもなお状況が変わらないのなら、スマートフォン事業をどうにかするしか、ないのだろう。