ソフトバンクが支援する建設の巨人「Katerra」が約2200億円以上を使い果たし事業を閉鎖

20億ドル(約2200億円)を超える資金を使い果たしたSoftBank(ソフトバンク)が支援する建設スタートアップのKaterra(カテラ)は、事業を閉鎖することを従業員に伝えた。The Informationの報道による。

2020年、同社は世界で8000人以上の従業員がいると述べていた。

カリフォルニア州メンロパーク拠点のKaterraは、2020年末倒産寸前まで追い込まれた時、不動産デベロッパーに安く建物を販売する同社ビジネスの有効性に苦悩していた。会社はパンデミックによる労働コストと材料コストの高騰が苦闘の原因だと主張した。その後SoftBankから2億ドル(約220億円)の救援資金を受け取り最後のチャンスを与えられた。SoftBankは数十億ドル(数千億円)を注ぎ込んだ後、同社の過半数株式を買い取ったと報道されている。

Katerraの転落は、SoftBankにとって2019年のWeWork IPO以来最大の華々しい失敗だ。SoftBankは2020年、テック株の大規模な復調のおかげで同社のVision Fund(ビジョンファンド)投資先企業の多くで利益を上げてきたが、ここ数カ月でで利益の一部は消失した。

Barron’s(バロンズ)による2021年5月のインタビューでCEOの孫正義氏は、KaterraおよびGreensill(グリーンシル)への投資を「後悔」していることを強調した。Katerraの出資者には他に、Khosla Ventures、DFJ Growth、Greenoaks Capital、およびCelesta Capitalがいる。

TechCrunchはKaterraにコメントを求めている。

関連記事
2065億円を使い果たした建設業改革のKaterraがソフトバンクから救援資金206億円を獲得
ソフトバンクが「ビジョン・ファンドは1.8兆円の損失」と予測、本体もWeWorkとOneWeb投資が痛手
ソフトバンク孫正義氏「手元キャッシュ8.3兆円、楽観的だが短期的には突発事態も予測」
ソフトバンクの好調な決算報告から同社が語らないWeWork回復の内情を探る

カテゴリー:その他
タグ:Katerra建設SoftBank Vision Fund

画像クレジット:hopsalka / Getty Images

原文へ

(文:Lucas Matney、翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。