テクノロジー銘柄にとって悪い日が続く。
Facebook、Amazon、Netflix、およびGoogle(現在はAlphabet)を合わせた名称であるFANG銘柄は、この2日間ウォール街で厳しい日々を送っている。そしてこのFANGグループ(ハイリスクだがハイリターンのメガ成長株からなるグループ)には入っていないAppleもこの2日間低調だった。
金曜日(米国時間6/9)午前の取引開始から今日(6/12)午後の終了までのダメージの様子を見てみよう。
- Facebookは~4.5%安、155.55ドルから148.44ドルへ
- Amazonは~4.75%安、1013.00ドルから964.91ドルへ
- Netflixは~8.67%安、165.82ドルから151.44ドルへ
- Google、現Alphabetは~4%安、984.15ドルから942.90ドルへ
- Appleは~6.24%安、154.82ドルから145.42ドルへ
下のグラフは先月の各銘柄の実績を表している(オレンジ色は比較のためのS&P 500)。この2日間の反転の大きさがよくわかる。
この反転に関していくつか興味深い点がある。
第一に、下落は金曜午前に市場が開いた直後に始まった ―― 上記5社すべての株価がほぼ瞬時に下がった。このタイミングは、Goldman Sachs の市場レポートが、市場はテクノロジー企業グループの成長への依存が大きすぎで、”FAANG” 株は 評価額バブルの可能性がある、と指摘したのと一致している。
切迫した問題ではないものの、レポートの提起する懸念は正当であり、こうした銘柄への依存の高さを投資家らに考え直させるきっかけとなった。
もうひとつ興味深いのは、これが市場全体で起きた反発ではなく、事実上テクノロジー分野に限られていることだ。S&P 500社インデックスは同じ時期に約0.64%下げただけで、IT企業主体でFANG銘柄の影響を強く受けているNASDAQでさえ、2.62%安にとどまっている。
ともあれ、テクノロジー株の大暴落が市場全体に大きな影響を与えなかったのは、むしろ良い兆候だといえる。
もう一つ興味深いのは、GoldmanのレポートとApple株の格下げ以外、どの会社についても株価急落を説明する具体的ニュースが出てきていないことだ。
しかも各社とも前四半期の収益は好調で、FacebookとAmazon、Alphabetは予測を上回り、Apple and Netflixも予測をわずかに下回っただけだった。
もうひとつ重要なのは、こうした銘柄が数日間低調でも、長期的には市場を大きくリードしているのを忘れないことだ。全社とも今年に入ってこれまでに20%以上株価を上げている(S&P 500は1月1日以来8.5%高)。
今後こうしたテクノロジー銘柄でどんな反転がおきるかわからないが、下落の原因は投資家の感情であり、収益の未達や企業の悪いニュースといった具体的問題ではないという事実は良い兆候であり、いずれFANG以外の企業では見られないような成長を取り戻すだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )