トランプ政権が連邦政府のファーウェイとZTEの製品・サービスの購入禁止へ

トランプ政権は米連邦政府のすべての機関がHuawei(ファーウェイ)、ZTE、他2社の製品およびサービスを購入することを禁止する。米政府は安全保障上の脅威だとして対して中国に貿易制裁を加えてきた。今回の措置はこれをさらに一歩進めた。

ホワイトハウスの行政予算管理局の広報担当者であるJacob Wood(ジェイコブ・ウッド)氏は昨年議会で承認された「国防権限法を完全に遵守する」」と述べた。国防権限法(NDAA2019)は米国の軍事予算を定めるもので、この中で中国に対する広汎な制裁を実施すべきことが要求されている。国防権限法は上下両院の圧倒的多数で可決された。

CNBCがウッド氏のコメントを最初に報じた

国防権限法の要求を受けてホワイトハウスが公布する新しい規則は8月13日に発効するものと見られる。この規則によれば連邦政府書記官諸機関は中国の有力テクノロジー企業であるファーウェイ、ZTE、Hytera(ハイテラ)、Hikvision(ハイクビジョン)の製品やサービスを購入することが禁じられる。これらの企業は創立以来中国政府と密接な関係を保ち、中国のためのスパイ活動を働く恐れがあるとして警戒されていた。国防権限法2019は2020年8月までに連邦政府がこれら4社と契約することを禁じる規則の制定を求めている。トランプ政権は1年前倒しで実施することになる。

ただし「安全保障上の脅威に当たらない」と判断された場合、連邦政府はケースバイケースで取引を承認することができる。

ファーウェイは以前から中国政府のためにスパイを働いたことはないしそのような能力はないと主張してきた。しかし政府、議会を含めて多くの専門家は同社は5G中継設備などのネットワーク機器は米国の通信インフラを中国のスパイ活動の下に置く危険性があると指摘している。ファーウェイはこうした批判を根拠がないものとして強く否定している。しかし英国政府は同社のテクノロジーは安全保障上極めて危険という判断を公表した。この問題が最初に注目されたのは.2012年に下院司法委員会が暫定的に安全保障上の脅威と認定したときだった。

ファーウェイの広報担当者であるChase Skinner(チェース・スキナー)氏は「予想されたことだ」としながらも「今後も法廷で異議を申し立てていく」とコメントした。

取材に対してZTEはからはコメントがまだない。

画像: Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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TechCrunch Japan

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