bitFlyerやcoincheckなどをはじめとして国内でもビットコイン取引所が増えてきたが、最後発となるビットコイン取引所が誕生した。バイクリメンツは3月31日、ビットコイン取引所の「Lemuria」を公開した。
Lemuriaは、セキュリティ面で評価されているビットコインウォレットのBitGoを採用したビットコイン取引所だ。最短10分で取引開始可能で、取引は100円から。メールアドレスの登録のみでビットコイン建ての入金と売買ができる。
ビットコインといえばどうしても投機目的での取引が多く、一部ではFXのユーザー層などを取り込む動きもあるようだ。Lemuriaが目指すのはビットコインを使った経済圏を拡大することだという。
具体的には、海外のプレーヤーと提携して、ビットコインを取引所にデポジットしておけば、VISAデビットカード加盟店(国内約270万店舗)でそのまま決済可能なプラスチックカード「Lemuriaデビットカード」を7月にも提供する予定。また各取引所に預けているビットコインをそのまま利用できるペイメントプロセッサー「Lemuria Payment」も今夏提供する予定だ。さらにビットコインで購入すれば割引になるようなクーポンをはじめ、ビットコインを使った各種のサービスを検討中だという。国内ではビットコインを利用できる店舗はまだまだ少ない。デビットカードなどを提供することで、まずはその利用の窓口を広げようというのが同社の考えだ。
バイクリメンツは2015年12月の設立。資本金は非公開だが数百万円。創業メンバーのほか、上野武史氏らエンジェル投資家数名および同社の顧問弁護士法人が株主となっている。
創業メンバーで代表取締役の柴田倫宏氏はSI系ソフトハウスからグリーを経たのち、電通のグループ企業でスマホアプリの開発を手がけた人物。その一方で個人でビットコイン取引所を試験的に運用するなどしてきた。また同じく操業メンバーで取締役の山村賢太郎氏はサミーネットワークからアドウェイズを経て、現在はブロックチェーンなどの情報を配信する「THE COINTELEGRAPH」日本版の編集長を務める。また、アドバイザーとして、大手ビットコインウォレットサービスのCOINBASEやビットコイン取引所のKRAKENでビジネス開発などを務めたJames MacWhyte氏が参画する。