「この、オンデマンド経済、あるいは『ギグ・エコノミー』と呼ばれるものは、刺激的な機会を生み出しイノベーションを促進する。しかし、同時に職場保護および未来の良い職業のあり方に困難な問題をもたらす」とヒラリー・クリントンは今日(米国時間7/13)自身の経済政策に関する演説で語った。演説はC-Spanのここで見られる。
クリントンは、Uber等多くの独立請負人に依存する企業を指していた。彼女は冒頭、国とウォール街は短期的利益を考えすぎていると語った。「一方、多くのアメリカ人が空き部屋を貸したり、ウェブサイトをデザインしたり、自宅でデザインした製品を売ったり、さらには自分の車を運転することで余分な収入を得ている」と彼女は言った。。
こうした労働者たちは柔軟なスケジュールと他の仕事もできる自由を得ているが、長期的勤務と同じレベルの福祉は受けていない可能性がある。自らボスになることを好む人もいるが、正社員として特別な保護を求める人たちもいる。労働者に選択肢を与える政策が必要かもしれない。
マンハッタンのNew Schoolで話したクリントンは、賃金を強化し中産階級を確立する、彼女の計画を展開した。請負人に対する彼女のスタンスは、高賃金職の育成促進の一環として生まれた。それは、不平等の是正、およびビジネスにおける短期より長期的思考への集中と合わせ、彼女の3本の柱からなる戦略となっている。
クリントンは一部雇用者なり請負人の処遇を取り上げ、「賃金搾取者」と糾弾した。彼女は、「請負人を食いものにして不当に階級分けし、さらには賃金を盗んでいるボスたちを断固として取締る」と言った。「公正な給与と公正なスケジューリング、有給家族休暇と病欠保障、育児時間等は、この国の競争力と成長にとって不可欠である」とクリントンは語った。これらは請負人らに欠けている職場保護だ。
しかし彼女の陣営によると、クリントンはこの問題をオンデマンド経済のずっと前から提起しており、厳重な執行を個別な問題として捉えているという。具体的に、クリントンはUberドライバーをどう階級分けすべきか明確な意思表示をしておらず、近々その予定もないと私は聞いている。代わりにクリントンは、あらゆるタイプの労働者を保護するが、未来を見据えイノベーションを抑制することのない政策をどう構築するかについて戦略的に考えている。
やはりIT関連で、クリントンは四半期資本主義を非難した。彼女は話をしたビジネスリーダーらを代弁し、「彼らは次の収支決算書または短期的株価にすべてを集中していると言っている。その結果長期的成長の材料には殆ど目を向けていない:研究開発、物的資本、および人材だ」。
「この国最大級の企業の中には、収益の半分近くを株の買い戻しに、残る1/3以上を配当に使ったころもある。これでは、会社の未来の成功のために給与を上げたり労働者に投資したり新たな投資を行う余裕が残らない」とクリントンは言った。「こうした傾向は変わらなくてはならない」。
今の問題は、果たしてクリントンは、彼女の言う「成長と公正な経済」を上場企業が作るために、請負人の階級分け、職場保護、および報告義務に関してどんな具体的変化を望んでいるかである。
[画像提供:Kevin Lamarque/AP]
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)