マルチタスクが改善されたiPadOS 15、新Swift Playgroundsでアプリ作成から公開まで可能に

米国時間6月7日、Apple(アップル)はウィジェットを増やしマルチタスク機能を改善した新バージョンのiPadOSを発表した。発表は同社のデベロッパーカンファレンスWWDC 21で、同社副社長のCraig Federighi(クレイグ・フェデリギ)氏が行った。今回発表された機能は歓迎すべきアップデートだが、iPadに切望されていた重要なアップデートにはほど遠い。iPadの新機能は、同じく発表されたiOS 15の数多くの機能やアップデートに、加えて発表されたものだった。

「iPadOS独自の数々の機能で、iPadをどんなニーズでも使えるようにしました」と録画された動画でフェデリギ氏は述べている。

iPadOS 15の全般的なルック&フィールは、iPad用OSの現状を維持したものだ。新OSとしての重要なアップデートは、主にマルチタスク関連のものとなる。またiPadOS 15では、ウィジェットのサポートが大幅にアップデートされている。ウィジェットは大きくなり、より没入感がありダイナミックだ。また、iOSのAppライブラリがやっとiPadでも使えるようになり、ユーザー体験のきめ細かい向上に寄与するだろう。この機能がiPhoneに加わったのは2020年で、これからはiPadでもアプリを整理された状態で見ることができる。

また、iPadOS 15には、新しいマルチタスクシステムが追加される。Split Viewと名づけられたこのシステムは、画面上部のドロップダウンメニューから、いくつかのマルチタスクやマルチウインドウのオプションを呼び出すことができる。このシステムは、隠され、しかもギクシャクした現行iPad OSのマルチスクリーンオプションよりもはるかにスムーズに見える。Split Viewでは、Shelfと呼ばれる機能があり、異なるスクリーンやスクリーンのグループを簡単に切り替えることができる。

「これらの新しいマルチタスク機能により、ユーザーのみなさんの生産性が向上し、iPad上でより多くのことができるようになります」とフェデリギ氏はいう。「本当にすばらしいのは、指一本動かすことなくこれらすべてを実行できる新しいキーボードショートカットを用意していることです」。

Appleは、iPad OSのメモシステムをアップデートし、iPadの大画面をより有効に活用できるようにした。「クイックノート」と呼ばれる新機能では、メモを取るためのウィンドウを他のアプリケーションの上に浮かべられる。これにより、ユーザーはアプリを切り替えることなくメモを取ることができる。この機能はSplit Viewとは別のもので、Appleが徐々に(そして最終的に)デスクトップ体験を受け入れていることの証拠だ。

さらにiPadOS 15では、iPadおよびiPhoneアプリを学び、作成し、App Storeに提出することができる新バージョンのSwift Playgroundsが搭載されている。これは、Appleのアプリ開発の世界において、大きな前進を意味する。今後ユーザーは、Macを使わずにSwiftを学び、アプリを投稿することができる。

これらの機能は、AppleがよりパワフルなiPadを発売し始めてからわずか数週間後に搭載されたものだが、多くの技術評論家たちはAppleに対して、新しいハードウェアの可能性に合わせてiPadのOSをアップデートするよう求めている。iPadOS 15はiPadの進化であって、多くの人が望んでいる革命ではない。

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カテゴリー:ソフトウェア
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画像クレジット:Apple

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(文:Matt Burns、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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