いわゆる〈つながっている〉都市インフラと自動車が相互に通信できるようになれば、交通渋滞の緩和に大きく役立つだろう。しかしカナダのケベック州モントリオールでは、都市交通問題への取り組みにもっと手近なテクノロジーを使おうとしている。Bluetoothだ。同市はこの2ヵ月間にBluetooth信号検出装置を100台設置し、交通状況を毎日リアルタイムで監視、分析できるようにした。これまでは年に一度の交通調査しか行われていなかった。
Radio-Canadaの記事によると、新プロジェクトでは自動車に乗っている人が使っているBluetooth端末を追跡し、一意のMACアドレスと結びつけることによって、他の場所で再び同じ端末を見つけて自動車の移動速度を判定する。収集したデータは特定個人にひも付けされることなく、市内の車の流れを当局が把握するのに役立てることができる。
交通パターンを詳細に分析することが都市計画に役立つことは明らかであり、年に一度の調査ではなく、年間を通じた渋滞緩和につながることが期待できる。また、Bluetoothを利用した追跡機器は比較的安価に設置でき、車両・インフラ間通信のための特殊な通信装置を路上の車に塔載する必要もない。
モントリオールでは他にも道路交通にBluetoothを利用する計画がある ― 2018年までにアイスホッケーのパック大の装置を道路に設置し、空いている駐車スペースを見つけて車をそこへ誘導できるようにする。市の交通当局によると、渋滞のかなりの割合が、空いた場所を探してうろうろする車によって引き起こされていることがわかっており、適切に誘導することで路上の不必要な車を減らすことができる。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)