仏控訴裁判所がグーグルにパブリッシャーとのニュース再利用料金支払い交渉を命令

Google(グーグル)はコンテンツ断片の利用についてパブリッシャーと交渉せよ、というフランス競争監視当局の命令に不服申立をしていたが、却下された。

4月にTechCrunchが報じたとおり、フランス当局は昨年可決された汎EU著作権改定(未訳記事)を受けて国内法で施行したニュースの「著作隣接権」に基づいて行動している

フランス裁判所の強固な決定は、グーグルによるフランスパブリッシャーのコンテンツ再利用に大枚を支払うことに関し、法的行動の余地をほとんどど与えていない。

フランスの競争監視当局は、グーグルが国内法が発効した際に行ったようにニュース収集サイト、および同社検索サービスのあらゆる場所に表示されているニュース断片を一方的に削除して支払いを逃れることはできないという裁定をすでに下している。

控訴裁判所の決定についてグーグルにコメントを求めたところ、広報担当者が次の声明をTechCrunchに送ってきた。「10月7日に発表したように、今も当社の優先事項はフランスのパブリッシャーおよび報道機関と合意に達することです。当社は命令の一部について法的な明瞭性を得るために控訴したのであり、パリ控訴裁判所の決定をこれから精査するところです」。

また同社は、命令内容に矛盾点と混乱させられる点があるとして暫定措置裁定を控訴したことも話し、パブリッシャーの権利を国がどのように解釈するかについて重大な懸念があると付け加えた。ただし、この法的手続きは、同社が引き続き重点的に取り組むと言っているフランスパブリッシャーと継続中の交渉とは別件であることを改めて確認した。

Reuters(ロイター)の10月7日の報道は、グーグルがフランスパブリッシャーと契約を結ぶ方向であることを示唆している

今月始め、グーグルは10億ドル(約1050億円)のライセンス料金ファンドを設立してGoogle News Showcaseと名付け、ニュースパブリッシャーがGoogle Newsの新しいストーリーパネルに表示させる「質の高いコンテンツを作成、収集する」ための支払いにこのファンドを使うと発表した。さらにドイツとブラジルでも支払いを開始する予定で、その他の国々にも拡大していくことを付け加えた。

しかしこの、グーグル広報の取り組みは、保護されたコンテンツの再利用に関する法的要件によってフランスパブリッシャーと交渉しなくてはならない支払い条件とは別の問題だ。

グーグルのニュース再利用パブリッシャーとへの締付けはオーストラリアでも進められており、国独自の法的拘束力のある支払いルールを制定しつつある。その結果同社は、オーストラリアのユーザーに向けて、同社の「無料サービス」が使えなくなる可能性があるという警告を発した(未訳記事)。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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