大量のBitcoinが相場以下で売り出されると何が起きるかを見よ!

最近ある個人またはグループが推定3万単位のBitcoinを、300ドル/BTCで売り出した。背後に誰がいるのか、その動機が何なのかは定かでないが、これは引き金を引いた者に何百万ドルもの収益が発生することを意味する。300ドルという市場より低い価格で出回ったコインの数が膨大だったため、購入者が買い尽すまでにはかなりの時間がかかった。

この売りによって市場でが崩壊することはなかったが、これはコインが特定の価格で売られたためだ ― 事実上300ドルのみ。この売り出しを受け、Bitcoinの相場は上がった。現在、コイン当たり340ドル以上で取引きされている。

なぜ、300ドルでこれほど大量に? 流動性と価格安定。もし背後にいる人物あるいはグループがこれを市場価格で売り出していれば、価格バランスが崩れ、場合によってはBitcoinの価値を300ドル台以下に引き下げていたかもしれない。

そうではなく、彼らは独自の市場でディスカウントセールの限定品のように売り方をした ― 通常価格より安く買えたので市場は成立し、売り手は現金を手にし、おそらく全員が満足して帰っていった。

このセール品を買った人は、直後に10%以上の利益を上げたはずだ。

経理に詳しい私のある情報筋は、下のグラフや画像を見て、これは「露骨な市場操作」だと言った。

そもそもなぜ、何万ものコインを売るのか? もし、差し迫った財政的事情があれば、筋が通るかもしれない。あるいは、通貨に対する信用を失い手放したいなら。そうでなければ、例えば10万コイン持っていて、下落傾向から自分を守りたかったか。理由は何であれ、売り手は何百万ドルもの現金を手に入れ、Bitcoinの価格はこんなことになっている。

お楽しみあり。今までにこんな注文控え(order book)を見たことがあるだろうか。(画像:via Despair_Collector on Reddit, Imgur

そしてもし、この壮大な動きをリアルタイムで追いたい人は、下のビデオをチェックされたい:(Via Voogru on Reddit

ある人はこれを、まるで開択時代の西部が帰ってきたようだと評した。価格の変動とごまかしはもっとひどいが。祈るしかない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。