小額投資のAcornsがシリーズCで$23Mを調達、庶民が投資家に育つ“教育の場”

acorns2

あなたの小銭(こぜに)を集める超ミニ投資信託AcornsJP)が今日(米国時間4/15)、シリーズCで2300万ドルを調達した。このラウンドを仕切ったのはGreycroft Venturesとe.Ventures、これにSound VenturesとGarland CapitalとMATH Venture Partnersが参加した。〔訳注: acornは‘どんぐり’、Great oaks from little acorns grow.(大樹のオークも小さなどんぐりから育つ。)〕

これでAcornsの総調達額は3200万ドルになる。

同社はユーザの支払決済トランザクションから‘次の1ドル’*を集めて、それらをユーザがカスタマイズできるポートフォリオに投資する。同社のメンバー数は65万に達し、その約半数はこのプラットホーム上に投資アカウントを開いている。そして同社はこれまでに2800万件あまりの商取引を処理し、100万あまりのデビットカードやクレジットカードとリンクしている。〔*訳注: 次の1ドル、買い物額が12ドル35セントだったら、おつりの35セントを1ドルに切り上げてその1ドルをAcornsの自分のポートフォリオへ投ずる。〕

Acornsは世界初のモバイル投資プラットホームを自称し、そこにユーザが自分のクレジットカードやデビットカードなどを登録する。カードの口座への預金や引き出し(〜ショッピングの支払)はふつうにできるが、このときAcornsがおつりを取り上げる。すなわち、Acornsに登録したカードで支払をすると、Acornsが金額を自動的に次の1ドルまで切り上げ、おつり相当額(1ドルに切り上げられている)を取り、それをユーザの投資ポートフォリオへ入れる。もちろんユーザはそれをオプトアウトできるし、あるいは‘毎日1ドル’とか、特定のお店の支払のみ、といった指定/設定ができる。

ポートフォリオには慎重(conservative)から強気(aggressive)までの5段階のタイプがあり、ユーザはそのどれかを選ぶ。

協同ファウンダのJeff Cruttendenはこう語る: “うちは新しいタイプの投資家を育てている。そうやって一人一人の大衆が正しい投資家のマインドを持つことは、本当の教育改革だと思う。1ドルずつの投資と、その自分のポートフォリオの振る舞いを見て、投資が怖いものではなく、むしろ良いものであることを、学んでいく。そんな教育のための投資を今後もやっていきたい”。

Acornsは今、iPhoneとAndroidで使える。〔アプリの国際版とWebアプリケーションがもうすぐリリースされる予定。〕

acorns1

〔余計な訳注: 大衆一人一人が正しい投資家マインドを持てば、今500億円産業に育っている振り込め詐欺は消滅するかな。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。