建設職人向け情報サイト「職人さんドットコム」が1.45億円を資金調達

IT活用が遅れているといわれ続けてきた建設業界だが、多くの人・モノ・金がかかわる業界だけあってこの数年、仕事の受発注マッチングアプリ「助太刀」や写真管理アプリ「Photoruction」など、スタートアップの動きが活発になった分野でもある。

そんな中で、建設職人向けの情報サイト「職人さんドットコム」を運営する職人さんドットコムは、2006年3月設立と界隈の中では“老舗”と言える企業だろう(何しろTwitterと同じ年の設立だ)。同社は12月3日、大和企業投資、サムライインキュベート、三菱UFJキャピタル、みなとキャピタルを引受先として、総額1.45億円の第三者割当増資を実施したと発表した。

2006年の創業当初は、建築業界向けにホームページ作成サービスを提供していた職人さんドットコムだが、2013年4月に職人のスマートフォン向け情報発信サービスとして、自社サイト運営を開始。創業者で代表取締役の猪澤幸男氏が、職人として働いていた時代に建設現場で感じた「情報不足」「情報化の遅れ」を解消し、職人が働きやすい現場を実現したい、という思いから、情報流通の場として運営してきた。

2018年5月にサイトをリニューアルし、現在は求人情報や、プロ向け資材・工具のショップ検索、工具・資材のメーカー検索などのサービスを、職人向けに無料で提供。また、2017年からスタートした「工具防犯登録」では、電動ドリルやレーザー測定器など、高額なプロ工具の盗難を防ぐための防犯登録システムを提供する。

同社では資金調達により、工具防犯登録システム、サービスの拡充に向けた社内体制の強化や、職人向けSNSなどの新事業展開のため、マーケティングや人材採用、セキュリティ強化などへ投資を行うとしている。

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TechCrunch Japan

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