水質と配水を監視するソフトのKENTOSが合計約20億円を調達

水質と水の物流を監視するソフトウェアのKETOSは、より良い水管理ツールと技術に対する需要の高まりを利用して、投資家のグループから1500万ドル(約15億7000万円)を調達した。

地方自治体、州政府、連邦政府による工業用水の使用と廃水管理に対する規制監督がより厳しくなる可能性があり、企業の環境管理の改善に対する消費者および投資家の要求の高まりが相まって、業界全体の環境保全の向上と廃棄物の削減を目的とした技術とサービスの前例のない導入が推進されている。

水のモニタリングはまた、集団における病気の発生やその他の健康問題について、行政に適切な情報を提供することができる。

最近では、廃水の流れを監視することが新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルスの発生を検出するために行われている。

Ketosへの新たな投資家として、銀行大手のCitiがMotley Fool VenturesやIlluminated Funds Groupなどと並んで今回登場したのも、改めて水への関心が高まっているためだ。彼らはAjax StrategiesやBetter Ventures、Broadway Angels、Plum Valley Ventures、Rethink Impactなどの既存の投資家グループに加わった。

またSilicon Valley Bankは、同社に300万ドル(約3億1000万円)を融資した。

同社はこの資金を、水質に関する情報を提供し、配水や排水のために配水管が損傷する可能性をなどの情報を提供するハードウェアとソフトウェアを組み合わせたサービスの新機能開発に充てるとしている。

同社の創業者でCEOのMeena Sankaran(ミーナ・サンカラン)氏は、「重金属の有害物質に関する情報と、位置情報に基づいた地図作成、汚染源の可能性など、水質に関する洞察を集約した世界最大級のデータレイクを構築することで、機械学習と人工知能が実現できる可能性は無限大です」と述べている。

同社のセールスポイントの1つは、機械学習を利用して水系の問題が起きそうな場所を予測できることだ。しかもそのために、インフラへの巨額な投資は必要ない。

「KETOSは自律的に収集したデータ(遠隔操作で)によって、水情報業界を真の意味で破壊しており、COVIDとの戦いで世界的に注目されている水管理問題の予測を顧客に提供しています。0ドルの資本インフラ投資により、予測モデリングと必要とされるミッションクリティカルな知見を活用して、水道ネットワークの構築、行動、情報に基づく意思決定を行うことが初めて可能になりました」とMotley Fool VenturesのマネージングディレクターであるOllen Douglass(オレン・ダグラス)氏は、KETOSへの投資について声明で述べている。

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カテゴリー:EnviroTech
タグ:KETOS資金調達

画像クレジット:Paul Taylor / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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