猫を飼ってる人はみんな知ってるが、猫の生活の中には一定の習慣がある。たとえば排泄は、砂などのある一定の場所、“猫トイレ”でする。そして、一定の習慣があるため、コンピュータのアルゴリズムでモニタするのにも適している。ここでご紹介するTailioは、ありふれた猫トイレボックスを、猫の健康をモニタする電脳器具に変える。それは、センサがキャッチした信号とその変化を、スマホなどの通知機能へ伝えるのだ。
Tailioは既存の猫トイレをその上に置くスタンドで(下図)、猫がトイレに来たときに、体重や排泄物の重量、トイレにいた時間、その時刻、トイレ使用の間隔などを記録する。そしてアルゴリズムがこれらのデータをすべて使って、まず猫の個体を識別し、それから健康状態をチェックする。複数の猫を飼っているお家(うち)でも、十分に使える。
メイドインUSAの最新電脳機器Tailioを使うと、一体何が分かるのだろう? 同社によると、健康状態の変化が早めに分かる、という。たとえば体重の減少。また、おしっこの間隔が変われば、腎臓疾患の疑いがある。
猫は好奇心旺盛な動物だけど、自分の健康に関しては比較的無口だ。気分がすぐれないときは、隅っこでじっとしてるだけだろう。だから、深刻な病気なのか、昼寝をしているだけなのか、区別できないことが多い。それだけ慎み深い動物だから、コンピュータのアルゴリズムによる健康チェックは妥当なアイデアだ。ただしそれは信号を時系列で伝えるだけだから、その意味を判断するのはあくまでも人間の仕事だ。
スマホ(iOS、Android)に搭載するTailioアプリは、データの変化を警報として伝えるので、重大な疾患で早めに獣医さんに診ていただくことも可能だ。アプリには、症状をチェックする機能もある。
今はまだTailioはプロトタイプで、Kickstarterで資金募集中だ。目標額は30000ドルで、早めに99ドル以上出資した人には来年4月に完成品が届く。99ドルが一定数に達したら、それ以降は149ドル以上となる。
Tailioによると、プロトタイプといってもほぼ完成品で、今はアプリの磨き上げが主な作業だ。アルゴリズムの分析機能の改良が中心だが、それは、個々の猫個体の習慣パターンを学習するのに最初、3日かかるそうだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))