相鉄ビルマネジメントは7月29日、横浜駅西口の商業施設「相鉄ジョイナス」で、予約制トイレ「QREA」(クリア)の実証実験を実施すると発表した。実証期間は7月30日から8月30日まで。
QREAは、2020年1月設立のDuchamp(デュシャン)が開発しているサービスで、「佐賀県やわらかBiz創出事業」として佐賀県が事業化を支援。QREA活用のもと、Duchampと共同で、相鉄ジョイナスの地下2階トイレ(男女各1個室)において、商業施設トイレの混雑に関する課題解決およびコロナ禍において密になる場面の緩和などを目的に実証実験を実施する。
- 実施期間: 7月30日から8月30日(相鉄ジョイナス休館日8月18日を除く)
- 実施時間: 14時~19時
- 実施場所: 相鉄ジョイナス 地下2階 エレベーター前トイレ 男女各1個室
- 特設サイト: QREA実証実験特設サイト(https://qrea.app/)を7月30日開設予定
QREAは、「誰も漏らさずに済む世界」をコンセプトとしており、過敏性腸症候群(IBS。Irritable Bowel Syndrome)の方を主な対象としている。過敏性腸症候群の方は、日本人の10人に1人、全国に1200万人いるといわれ、トイレが混雑している場合、利用できず困ることがあるという。
同サービスでは、後付け可能な専用の鍵とLINE公式アカウントを用い、トイレの検索・予約・確保が行える(実証実験期間中は無料)。
トイレを利用したい際は、LINE公式アカウントから予約すると、リモートで施錠される。予約したトイレに着いたら、LINE公式アカウントで鍵を開け、利用可能となる(使用時は内側から手で施錠)。予約がない場合は、トイレは通常通り使用できる。
相鉄グループと髙島屋は、横浜駅西口地区を次世代にふさわしい最先端の街とするために、スタートアップ企業の支援と新たなサービスを創造する「アクセラレーションプログラム」を共同で推進。スタートアップ企業と共に横浜駅西口地区の活性化に取り組んでいる。
今回は、SDGs(持続可能な開発目標)における「3 すべての人に健康と福祉を」「6 安全な水とトイレを世界中に」「9 産業と技術革新の基盤を作ろう」「11 住み続けられるまちづくりを」の目標に対し、商業施設として、必要とする方が安心してトイレを使える仕組みをアプリ上の地図に表示することで、トイレへの適切な誘導・案内を実施することに取り組むとしている。
またQREAは、「相鉄×髙島屋 アクセラレーションプログラム第3期」に応募があったものの1つ。相鉄グループでは、誰もが暮らしやすい社会を実現するためSDGsの目標も踏まえて、地域の課題解決や地域に貢献する施設づくりに取り組むとしている。
佐賀県やわらかBiz創出事業は、佐賀県内法人・個人による、IT・クリエイティブ産業を活用した新たなビジネスにつながる事業に対して、1000万円を上限に必要となる費用を補助するというもの。採択後は、起業支援関係者とともに、ビジネス化を支援している。