米国政府データの電子化・公開を義務付ける法案が成立

連邦政府はおびただしい量のデータを生み出しているが、誰かに役立つような利用方法はほとんど保証されていない。それがOPEN Government Data Actで変わるかもしれない。昨夜大統領が署名して法律として成立した。

同法の本質は、政府機関がデータ(およびメタデータ)を公開可能なときには、機械可読形式で公開し、オンラインカタログ化することを必須にしたことにある。さらに、各機関は最高データ責任者を任命してこのプロセスを担当させることも義務化された。

この超党派による法案は、上院、下院をともにほぼ妥協なく通過したが、財務省は同法が適用される対象組織から除外されている。何か理由があったに違いないと私は想像している。

これは開かれた政府の推進者たちにとって大きな勝利だが、政府情報技術部門の桁外れな愚かさと陳腐さを考えると、喜ぶのはまだ少し早すぎるだろう。各機関が法を遵守するためには、必然的に多くの政策やシステムが更新される必要があり、それには何年もかかる可能性がある。それでも、良い方向に進み始めたことは間違いない。

同時に署名された別の法案(OPENは、利便性と駆け引き上の目的によりいくつかの法案と抱き合わせになっていた)では、対象の機関は政策の新規作成や変更には証拠の発見と提出が正式に義務付けられる。FCCなど一部の機関ではすでに義務付けられているが、その他の機関ではほぼ自由裁量だった。

当然だと思うかもしれないが——どの政策も証拠によって説明されるべきではないだろうか?——これは、たとえば各機関が質問に回答する際に、関連質問や方法のリストを(統計的方法にいたるまで)公に提示する必要がある、などのルールを成文化するものだ。、

同法および同時に通過した関連法案に興味のある人は、OPEN法の歴史がここで読める。法案の全文はここに、署名に関する発表はここにある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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