開発中もしくは運用中のソースコードを定期的にチェックしてコード品質の維持に貢献するサービス「SideCI」を提供するアクトキャットが今日、2億1000万円の資金調達を発表した。第三者割当増資によるもので、SBIインベストメント、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、KLabベンチャーパートナーズ、コロプラネクストが本資金調達ラウンドに参加している。アクトキャットは2012年創業で、これまで2016年3月の数千万円規模の資金調達を含めて、YJキャピタル、ベンチャーユナイテッド、インキュベイトファンドなどから累計で2億8600万円の資金を調達している。
SideCIは継続的インテグレーション(CI)と呼ばれているサービスに類した開発者向けのサービス。コーディング規約違反がないか、セキュリティーやパフォーマンス上、好ましくない書き方をしていないかなどの、いわゆるコードレビューを自動的にクラウド上(GitHub)で行うもの。アクトキャットによれば、このコードレビューは開発プロセス全体の15%を占めているという。現在対応しているプログラミング言語はRuby、PHP、Python、Goで、今後はJava、Swift、Scalaもサポート予定。利用料金は無料のお試しサービスをのぞくと、3つのプライベートレポジトリに対応する「マイクロ」で月額3200円から。SideCIは現在、日本、米国、ベトナムに顧客がいる。日本ではクラウドワークス、ピクスタ、VASILY、Life is Tech!、エネチェンジなどが課金ユーザーだ。また、SideCIは第2回Ruby Biz グランプリ 2016で特別賞を受賞している。
アクトキャット創業者でCEOの角幸一郎氏は、今回の資金調達を元にSideCIのグローバル市場への展開を加速すると話している。機能的には2016年8月には「負債カンバン」をリリースしているほか、現在はソースコード解析ツールの内製を進め、このツールのオープンソースコミュニティーへの貢献を行っているそうだ。SideCIはレビューに対しユーザーからのフィードバックを受けることができるようになっていて、今後は開発者たちから寄せられる内容をもとにレビュー内容自体を改善していく計画だそうだ。