1kg弱のポータブル腹部切開ロボ開発のVirtual Incisionが約22億円調達

これまでの数年間、外科手術はロボティクスのもっとも活発で投入される資金も多い分野だった。そのブームには、Intuitive(イントゥーイティブ)のような企業の大成功も少なからず貢献している。ここで取り上げるVirtual Incision(バーチャル・インスィジョン)も2006年の創業以来、着実に資金調達を重ねてきた。

米国時間1月8日、ネブラスカ州リンカーンの同社はその最新の資金調達ラウンドを発表した。その2000万ドル(約21億8400万円)のシリーズBで、同社のこれまでの調達総額5100万ドル(約55億6800万円)になる。今回のラウンドはBluestem Capitalがリードし、PrairieGold Venture PartnersとGenesis Innovation Groupが参加した。

Virtual Incisionの主力製品であるMIRA(Miniaturized in Vivo Robotic Assistant、生体内用の小型ロボットアシスタント)は重さが1kg弱で、手術による傷を最小限に抑えた腹部外科手術を可能にする。その最大の価値命題は、これまでの巨大な外科用ロボットと違って、比較的ポータブルであることだ。

社長でCEOのJohn Murphy(ジョン・マーフィー)氏はプレスリリースで「外科手術用ロボットMIRAは、最小限の侵襲性しかない手術過程が患者に大きな福利をもたらすことを深く理解したうえで設計しました。Virtual Incisionのポータブルで安価な腹部用ロボットは、その福利をさらに多くの患者にもたらすものと信じています。すでに計画されているMIRAのIDEに基づく臨床試験が、弊社の次の重要なステップでにいなります」と語る。今回のラウンドは、その機器治験に向けての準備を支えるだろう。資金はまた、本製品の商用化努力にも使われる予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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