例年に比べて少し時間がかかったが、iPhone 12が登場した。そして予想どおり5Gを搭載している。Apple(アップル)のスマートフォンの最新モデルは、さまざまなサイズが用意される。
もちろん5Gの搭載は、新iPhoneの最も注目すべきポイントだ。スマートフォンに5Gを最初に搭載した会社からは大きく遅れての対応となるが、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響もあり、5G端末自体が普及していない。調査会社のCanalysの最近の数字によると、2020年上半期に出荷された携帯電話で5G対応端末が占める割合はわずか13%だった。この数字は、普及までい長い道のりがあることを意味する。だが、アップルがついに5G技術を採用することで確実に前進するだろう。
CEOのTim Cook(ティム・クック)氏は、(TechCrunchの親会社の)Verizon(ベライゾン)のUWB(Ultra Wide Band)技術を発表した。5Gは本日発表されたすべての新モデルで利用できる。ただし、5Gの詳細は国や地域によって異なる。例えば米国ではミリ波(mmwave)も利用できる。
予想どおり、本体は全面的に再設計され、iPad Proからヒントを得たデザインを採用している。前機種のiPhone 11シリーズより11%薄く、軽くなっている。この再設計によって、同社はより多くのアンテナを端末の縁に詰め込むことが可能なった。
コーニングのガラスディスプレイも搭載する。アップルによると、Gorilla Glass(ゴリラガラス)のメーカーである同社と協力して、セラミックシールドと呼ばれる強固なガラスディスプレイを開発。搭載するディスプレイは有機ELで、ピクセル数はiPhone 11の2倍となる。
SoCには、iPad Airで発表済みのApple A14 Bionicチップを採用。CPUは6コア、GPUは4コアを搭載しており、後者はモバイルゲーム機としてiPhoneの存在感が増すだろう。同社はiPhone 12シリーズの発表に併せて、Riot GamesのLeague of Legends:Wild RiftのiPhone版も披露した。
予想どおり、ベースモデルのiPhone 12は、1200万画素のワイドレンズ、ウルトラワイドレンズのデュアルカメラを背面に搭載する。ナイトモードはすべてのモデルで改善され、前面カメラにも追加された。
また、MagSafeの名前が戻ってきた。もちろん、以前のMacBookシリーズに搭載されていた電源ポートのことではない。ここでいうMagSafeとは、デバイスの背面に組み込まれた磁気システムのことで、互換性のあるアクセサリーをデバイスに直接スナップさせることができる。これにはワイヤレス充電パッドやケースなど、アップルやサードパーティ製のさまざまな製品がたくさん含まれている。製品リストには、アップル独自のiPhoneとApple Watchのコンビネーション充電器も含まれている。開発中止になったAirPowerの復活ではないが、これはうれしいポイントだ。
充電に関しては、Lightningポートも健在だが、すでに一部のiPadには搭載されていない。なお今回、純正イヤフォンのEarpodsや電源アダプタなどのアクセサリが表面上は環境保護のためとして本体パッケージから削除された。
新しいiPhoneの税別価格は8万5800円からで、iPhone 12 miniより7万4800円より1万1000円高い。ハイエンドモデルとしてiPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxもあり、税別価格はそれぞれ10万6800円、11万7800円からとなっている。予約開始日は10月16日午後9時で、iPhone 12とiPhone 12 Proは10月23日から出荷が始まる。一方、iPhone 12 Pro MaxとiPhone 12 miniの出荷日は、11月13日となる。
カテゴリー:ハードウェア
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画像クレジット:Apple
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(翻訳:TechCrunch Japan)