【抄訳】
家を留守にするとき、電灯や音楽やテレビをつけっぱなしにして空き巣を防ごうとする人がいる。でも、ここでご紹介する“Away Mode”(お留守モード)というAlexaスキルの考え方は違う。家を明かりや騒音でもって安全にするのではなく、家の人たちがいつ終わるとも知れぬ長い々々、バカバカしい会話をしているような音声を、流しっぱなしにする。
Away Modeを立ち上げると、Alexaは7本用意されているオーディオトラックのどれかを流し始める。どれも、SNLやIt’s Always Sunny in PhiladelphiaやUCBなどを書いたプロのコメディ作家たちの作品だ。起用は匿名が条件らしいが、全部で6名いる。“Always Sunny…”のKristin Belka Maierもいるようだ。
とくに傑作は、“テレビを見ながら夫婦げんかをしている夫婦”、“ポッドキャストを始めるために自分たちの魅力を議論している二人の凡人”、“子どもの非行防止のための緊急PTA会合”、などだ。
読書会の会話なのに誰も本のことは話していない、とか、母が娘に電話でIKEA家具の組み立て方を教えている、とか、家に閉じ込められてアタマにきている専業主婦ママ、ボードゲームをめぐる口論、などもある。
たとえば専業主婦ママは、こんなことを叫んでいる:
【中略】
〔アメリカのお笑いを日本語訳するのは難しい!〕
このスキルは、ひとつのネタが終わったら“Next”で次の会話を流せる。
このおかしなスキルは、住宅保険のスタートアップHippo Insuranceが、無料の宣伝手段として考えたものだ。
同社の説明によると、ボリュームを上げたまま家を留守にすれば、泥棒さんは彼らの声と話のひどさに驚いて侵入をあきらめるそうだ。
“Hippoは幅広いオーディエンスに、セキュリティと住宅保険の世界に関心を持っていただきたい。そのためにはユーモアがいちばん有効と考え、今回はお笑いの世界に人たちに、出演をお願いした”、という。
トラックはどれも1時間ぐらいだから、買い物などですぐに帰ってくるお留守には使えるが、海外旅行などで長期不在のときには、点滅するライトなど、そのほかの防犯器具を使うべきだろう。
このスキルの欠点などは、Amazon Skill Storeのレビューに書かれている。やや使いづらい、という面もあるようだ。
Alexaの泥棒撃退スキルは、ほかにもある。たとえばこれは、もっとリアルなオーディオだ。アラーム音を鳴らしたり、番犬の声を真似るのもある。でも、笑えるのがほしい人には、Away Modeだね。
試してみたい人は、ここへ行こう(レビューもある)。