「今日のテーマはみなさん全員の生活を便利にすることがすべて」と、CEO Drew Houstonが同社初の開発者向けカンファレンス「DBX」の開会に際して言った。現在同サービスには1.75億人のユーザーがいる。2012年11月には1億人だった。さらにDropboxは、同プラットフォーム上のアプリ10万本のために、新たなAPIをいくつか公開した。
このプラットフォームこそが、Houstonのキーノートのテーマだったようだ。あらゆるアプリと端末で使うデータを統合することがゴールだ。Houstonは「多くの会社が驚くような製品を作っているが、互いの顔を殴り合っている」と言った。続けて彼は、スマートフォンとアプリはわれわれがデータを落としてしまう小さな割れ目のようなもので、落としたデータは身動きがとれない。Dropboxは、それをどこからでも瞬時にアクセスできるようにしたいと考えている、と説明した。
Houstonは、サンフランシスコ、Fort Mason Centerのカンファレンス会場に誰かがスカイダイビングしてくることはないが、座席の下にDropboxのストレージ100GBの生涯無料クーポンがあると教えてくれた。
同イベントの発表には他に、端末がオフラインの間に追加・変更されたユーザーデータの保存と保護を行うDatastore APIもあった。一方、ネイティブのChooserとSaverを含む新しいDrop-Inを使えば、Dropboxから簡単にファイルを取り出して自分のアプリで使える。「今日は、みなさんの人生でこのことを気にする必要のなくなった最初の日。すばらしいアプリを開発することに集中してほしい」とHoustonは語った。
DBXのキーノート講演では、Android向けYahoo MailのDrobox連携や、Dropboxに買収されたMailboxもDropboxを統合した新しいiOS版を公開することが発表された。
しかし、何より驚かされるのはDropboxの成長ぶりだ。報道によれば真剣な買収提案をいくつか断わり自らに賭けたということだが、それが報われたかたちだ。日常のストレージはもはやオタクのためのニッチサービスではない。現代生活にとって不可欠になりつつある。
Houstonの本日のキーワードは、会社の新しいスローガンとして何度も口にしていた “sync not save”[同期せよ保存するな]だ。そのアイデアは、Dropboxが単にユーザーのファイルを保管するだけではなくなるという意味だ。データとクラウドをリアルタイムで双方向に繋ぐことによって、あなたはデジタル装備を失ったり、置き忘れたり、アクセスできなくなったりすることがなくなる。
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(翻訳:Nob Takahashi)