Glu Mobileは「Kim Kardashian Hollywood」というバイラルに拡散したヒットアプリを制作し、最近ではQuizUpという人気のトリビアゲームに出資した会社だ。今回ポップスターのテイラー・スウィフトと契約したことを発表した。今週の発表によると「これまでとは異なる新しいゲーム体験」を提供するためにテイラーとGluは次の数年間、協力するとした。
その「ゲーム体験」についてGluはまだ詳細を公表しておらず、今年後半まで具体的なゲームの内容は明かさない予定だ。
Gluは2016年後半にローンチ予定だとしている。
またGluはこれがグラミー賞で獲得したテイラー・スウィフトのモバイルゲームでの初の取り組みだとしている。
だがスウィフトがモバイル体験を開発するのはこれが初めてではない。スウィフトは「AMEX Unstaged:Taylor Swift Experience」のアプリでエミー賞の「ベスト・オリジナル・インタラクティブ・プログラム」に選ばれている。このアプリはiOSとAndroidのどちらでも利用でき、ユーザーはスウィフトの曲「Blank Space」のミュージックビデオの世界に入り、その物語を360度動画で体験できるというものだ。
これはゲームではないが、このアプリはスウィフトの次の取り組みが成功する可能性、そしてこのスターが持つ2億2700万人のソーシャル上のフォロワーにアプリダウンロードを促す可能性を示唆している。
App Annieが提供しているデータによると「Taylor Swift Experience」のアプリはiTunesアプリストアの「Music」のセクションのトップ10に入り、デビューを飾った。全体のランキングでもトップ100に短期間だけ入ったが、その後急速にランキングを下げた。アプリは「Music」セクションでも100位以下に落ち、その後200位以下へと下がり、最後にiTunesの「Music」アプリセクションで399位にあることが確認された。
アプリのAndroid版もGoogle Playの「Music & Audio」セクションで同じような道筋を辿った。
スウィフトは他にもiOSとAndroidで「公式」アプリを出している。これはMroadieが出したもので、数年前から利用できる。しかし最近はランキングに入らず、iOSの「Music」では540位に、Androidはランキングがついていない。
だからといってGluのスウィフトとの新ゲームが上手くいかないとは限らない。これまでの公式アプリはウェブサイトのモバイル版のようなものだったし、ミュージック・ビデオもユーザーは数回見れば満足してしまうようなものだからだ。一方でモバイルゲームは、より長期に渡りユーザーが遊んでエンゲージする可能性がある。
また、Gluはカーダシアンのアプリでバイラル効果があるゲームを制作できると証明している。アプリストアの ランキング1位の座が永遠に続かなくても、注目が集まっている内に大金を稼ぐことができる。
ポイント: Kim Kardashianのゲームは年間で累計2億ドルの収益があるだろうという予測があった。ラインキングが下がり、その収益予想には届かなかっただろうが、それでもGluに1360万ドル、あるいは2015年Q4の収益の24%をもたらした。
スウィフトとのパートナーシップを獲得したのは、悪化する純利益、営業上のキャッシュフローの弱さ、低迷する株価のパフォーマンスで苦しむGluにとって大きな手柄だとThe Streetは伝えている。Gluは2016年の最初の四半期で、1株あたり5セントから6セントの低下、収益は4600万ドルから4800万ドルに着地すると推定している。
一方、木曜日の午前中にGluの株価は23%上昇し、その数時間後には取引高が32%増えた 。この急上昇はスウィフトとの契約のニュースによるもので、投資家はこれがイチかバチかのモバイルゲームであるにも関わらず魅了されているようだ。
あるいは記憶力が鈍いのかもしれない。
スウィフトとの契約も大きいが、Katy Perryの時もそうだった。GluはKardashianのアプリで収めた成功をPerryでも再現しようと、似たようにセレブの名前を冠したアプリを発表したが、その賭けは上手くいかなかった。Glu Mobileはスウィフトのゲームがもっと上手くいくことを期待していることだろう。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter)
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