LinkedInが教育分野での勝負に出た、デスクトップサイトもリニューアル

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現在約4500万人のメンバーを擁し、Microsoftから262億ドルの買収プロセス途上の、プロフェッショナルのためのソーシャルネットワークLinkedInは、本日ビジネスの2本柱である求職と求人の先にサイトを拡張するための、新しい試みのベールを脱いだ。同社が新しく公開したサイトはLinkedIn Learningという名前である。個々人にカスタマイズされる野心的なe-ラーニングポータルであると同時に、従業員をトレーニングする手段を探している企業にもアプローチし、さらにはe-ラーニングコースを推進しようとしている教育機関さえも視野に入れている。

新しいサイトは、サンフランシスコのLinkedInのオフィスで本日発表された。これはLinkedInが学習サイトのLynda.comを15億ドルで買収してからおよそ1年半後のことである。LinkedIn Learningの大部分は、Lyndaのコンテンツに基いていて、約9000のコースが現在提供されている。

サービスを通して学べる内容には、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブトピックなどが含まれていて、プログラミングスキルからライティング、アカウンティングに至る幅広いコースと共に学ぶことができる。

コースは、雇用者や人事部によって推薦されたものだけでなく、従業員自身も選ぶことができる。雇用者や人事部はLinkedInの分析プロダクトを使って従業員の進捗をモニターすることができるだけでなく、現在何が幅広く学ばれているのかを知ったり、LinkedInのキュレーターによるお勧めを知ることもできる。

LinkedInの教育は、LinkedIn Premium会員に対して提供され、毎週25の新しいコースがサイトの情報に基いて提供される 。LinkedInが今日語ったところによれば、大企業が全従業員ベースのためのサブスクリプションを行うことができるように、すぐにエンタープライズプログラムをリリースする予定だという。

教育と学習に対してLinkedInが重点を置いているのは、今日の企業の主要な役割と手を携えていくことだ ‐ 企業の主要な役割とは、多くの人々がそのプロフェッショナルブロファイルを取得し維持するための場所であること、そして職を探しに行く場所であることだ。その上にさらに、あなたのプロフェッショナルスキルを高める場所であることに大きな意味がある。

また、これは高等教育機関を手に入れようとするLinkedInの努力を締めくくるものでもある。LinkedInは数年前から大学やカレッジに対しての特別な、検証済みのプロファイルページを提供し始めている、そして13歳以上の若いユーザーたちにLinkedInのプロファイルを作り始めることも奨励している。ユーザーたちをその職業生活の早期から(あるいは始めるはるか前から)巻き込んでいこうというのがこのアイデアだ、それだけでなく卒業生の仕事紹介ネットワークにリクルートビジネスとして食い込むという可能性も考えられる。私は常日頃、学習コンポーネントを提供しなければ、ここには何かが欠けていると思っていたので、LinkedInが今この問題に対処しようとしていることを見るのは興味深い。

面白いことに、LinkedIn Learningは、LinkedInがそのギャップを埋めるための別の動きを発表した1週間後だった;現在インドで同社はオンライン就職斡旋サービスを提供している。このサービスは個人のスキルをテストし彼または彼女に適しているかもしれない仕事を提案するものだ。今はトレーニングを取り入れてはいないが、この先LinkedIn Learningがこのプロダクトにフィットする方法は想像できる。

今日の新製品についてのサンフランシスコでのプレゼンテーションでは、LinkedInのCEOであるJeff Weinerが、教育が如何に「私たちの最も重要な課題の一つ」であるかを語った。彼は、世界経済フォーラムは、新技術の導入によって500万人の雇用が配置換えになると予想していると述べ、調査対象のCFOの78%が労働力の25%が2020年までに配置転換されると考えていることを指摘した。

言い換えれば、LinkedInが私たちの世界の「エコノミックグラフ」(Facebookのソーシャルグラフに対するLinkedInの回答)に対して優位な地位を占めたいと思う大きなイデオロギーとは別に、LinkedInは教育をビジネスチャンスとしても捉え、需要を満たす重要な手段として「ジャストインタイム」体験トレーニングを使おうとしているのだ。

デスクトップは新しくなり、メッセージはボットを導入する

今日のLinkedIn Learningの開始と並んで、LinkedInはすぐに他のサービスも更新することも発表した。その中には、新しいデスクトップ、「スマート」なコンテンツニュースフィード、そしてそのメッセージングサービスに追加されるものには ‐ もうおわかりだろうか ‐ ボットの導入が含まれる。

いずれもまだ提供は始まっていないが、程なくやってくると同社は語った。

デスクトップの再設計に対する主なアイデアは、大きな画面とブラウザを介して、LinkedInがネイティブアプリで提供しているものと同等のデスクトップ体験を提供することである。ある意味、これは遅すぎたとも言える:同社は顧客基盤を大部分デスクトップを用いるプロフェッショナルに置いている、しかしこれまでは顧客は優れたデスクトップを求める囚われの立場だったのだ。

新しい外観では、自分自身のプロファイルから、お勧めのユーザーのプロファイルへの切り替え、フォロー、そしてメッセージなどが素早く行えるようになる。同様に、可能性のある仕事やその他のコンテンツも、よりダイナミックに表示されてくるようになる。

一方コンテンツ自身も再び改善されるようである。フィードは、接続したりフォローしたりすることをお勧めする人たちのものを含んだ大きなものとなり、より多くのインフルエンサーのコンテンツやLinkedInの編集チームによって吟味選択されたニュースなども流されるようになる。

ニュースは興味深いエリアだ:LinkedInはこの分野で大きく1歩前進し、あなたの専門分野の世界その他に関係するものの中で、あなたが読みたいと思うだろう全てのニュースの最終集積地の位置を占めたいと考えているように見える。FacebookのトレンドトピックのLinkedIn版と考えることができる。

LinkedInは、過去にもPulseの買収によって、ユーザーに対してニュースコンテンツの集約サービスを提供しようとしたことがあるが、読者にニュースそのものを提供するというよりも、インフルエンサーによるそのニュースへの感想に埋め尽くされてしまった感があった。これから、LinkedInはあなたに流行のニュースに関するアラートを送るようになる、そしてそれをクリックすると、さらに深く知るための補助的なリンクを、あなたは幅広く手に入れることになる。これによって、より多くのニュース記事、LinkedInであなたがリンクしている人、またはニュースに関係する人、そして(もちろん)インフルエンサーの投稿がより多く表示されることになる。

私の印象は、そもそも現在どれくらいのトラフィックやバズをLinekedInのニュースフィードが得ているかがわからないということで、これはそれを好転させようとする方法の1つだということだ。

最後にLinkedInは、そのメッセージングをチャットボット体験でどのようにアップデートするかの、ささやかなプレビューを披露した。これが本当に必要なものか、単に時代の象徴なのか、あるいはLinkedInがボットの神輿を担ごうとしているのかは私には分からないが、現在メッセージング体験に組み込まれようとしているさらに多くの「お勧めコンテンツ」があるように思われた。たとえば、あなたが会議の設定について誰かとチャットしている際に、「ボット技術を使用して」会議室の予約も含めて会議をスケジュールすることができる。

しかしメッセージがサイト上で主要なものになるまでには、LinkedInの前には長い道のりが持っているだろう。今日、メッセージングチームの製品のヘッドであるMark Hullは、昨年メッセージングアプリをリニューアルしてから、プラットフォーム上でメッセージアクティビティが240%以上増加したと述べて、LinkedInのこの分野での進み具合を強調した。彼が言うには人びとは「メッセージを週単位で使っている」そうだ ‐ これはLinkedInにとっては確かに進歩だろう、しかし明らかにFacebookのMessengerやWhatsAppのようなアプリには遅れをとっている。そしておそらくLinkedInのプロフェッショナルの場ではSlackが毎日毎時より多く使われているだろう。

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(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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