Lyft は米国時間3月28日午後、70~72ドルに予定されていた価格幅の最高額となる1株当たり72ドルで新規株式を公開し、20億ドル(約2216億円)以上を調達した。これによりLyftの完全希薄化市場価格は240億ドル(約2.6兆円)となった。
同社は米国時間3月29日午前にNASDAQ証券取引所にてデビューする予定で、ティッカーシンボルは「LYFT」。
ライドシェアリング会社の新規株式公開は史上初めてのことであり、サンフランシスコ拠点の同社に数十億ドルをつぎ込んできた個人取引投資家にとって記念すべき換金イベントとなった。Lyftは総額51億ドルを借入および株式で調達し、昨年には評価額が151億ドルに達した。
Lyftの特大IPOは、「サービスとしての輸送」をビジネスとする会社が上場すること以外にも、いくつかの理由で独特だ。Lyftの損失はプレIPO企業の中でも最大で、2018年は収益22億ドルに対して9.11億ドルの損失を計上した。一方その収益は、プレIPO企業としてGoogleとFacebookに次ぐ最大級だ。後者の事実がウォール街で人気を博し、価格決定を前にアナリストから「買い」の評価を得ていた。
Uberは次のITユニコーン、すなわち評価額10億ドルを超える会社であり、IPOのゲートをくぐることが予想されている。同社はニューヨーク証券取引所に上場する予定であり、史上最大級の期待を受けているIPOだ。同社は2018年Q4に収益30億ドル、純損失8.65億ドルを計上し、来月 IPO目論見書を提出すると報じられている。
次に控えているのがPinterestで、先週S-1上場申請書を提出し、ウォール街の投資家の支持を受けるであろう黒字化への道筋を示した。ビジュアル検索エンジンはNYSEでティッカーシンボル「PINS」として取引される予定。昨年の売上は7.559億ドルで、2017年の4.728億ドルから上昇した。一方同社の純損失は2017年の1.30億ドルから昨年は0.629億ドルへと縮小した。
2019年の株式公開を目指している他の有名スタートアップは、Slack、Zoom(稀な黒字プレIPOユニコーン)、そしてAirbnbにも可能性はある。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )