私が混沌とした道路工事だらけのマンハッタンの路上を走ったその自転車に、見慣れたロゴはついていなかった。外観はいかにもプロトタイプという感じでつなぎ目にはハンダ付けの跡が見え、未完成のAVシステムを載せていた。しかし、走りは快調で、交通の流れに問題なく出入りできた。つまるところ、それは最も重要なことだ。
Lyft(リフト)の新しいeバイク(電動アシスト自転車)のパイロットテストは2021年6月に始まった。このライドシェアリング会社は、同社が運用している都市で車両を提供していく。まずサンフランシスコ、続いてシカゴとニューヨークだ。場所はほぼランダムな「イースターエッグ」方式なので、ユーザーはピカピカの新しい電動自転車とランダムに出会うことになる。幸運にも遭遇することができれば、Lyftはあなたにメールを送り、どんな体験だったを尋ねる。
私の体験は全体的にかなりよかったが、走っている途中にデリバリートラックと接触した。しかしそれが大都市の生活というもので、たぶん私が大きく曲がりすぎたのだろう。私にとって初めての80ポンド(36kg)の電動自転車だ(前車種より20ポンド、約9kg重い)。この重さ(主にダウンチューブ内の新型巨大バッテリーによる)は当初私を心配させたが、自転車の動きは驚くほど快適だ。電動アシストは自然でスムーズだ。巡航速度で走行中は、1ブロックに数回ペダルを踏むだけだった。
試乗は限定的で、ほぼ全部が平坦地だったので、橋の入り口ランプやサンフランシスコの有名な坂道で電動アシストを試すことはできなかった。
新しい電動自転車は、Lyftが前回の電動自転車軍団を展開(問題がないわけではなかった)してから比較的すぐだった。しかし会社は、この新型車を実質的にゼロから作ったと述べている。
「eバイクを作っているところは、家内工業から巨大消費者メーカーまで山ほどあります。しかし、業務走行用のeバイクはまったくの別物です」とプロダクトマネージャーのGary Shambat(ゲーリー・シャンバット)氏がTechCrunchに語った。「外観は同じように見えますが、摩耗や破損や破壊行為は著しく異なるので、既存製品にいくつか手を入れて、通信モジュールを載せておしまいというわけにはいきません」。
電動アシストを駆動する500Wのモーターとかなり巨大なバッテリーは60マイル(96km)の走行が可能だと同社はいう。つまり、1回の充電で何回か乗れるという意味だ。走行状態はすべてセンサーシステムによって監視されていて、バッテリーやブレーキに問題があれば警告が発せられる。
白い車体は光沢があり、前方のLEDリングライトは色を変えることができる。ヘッドライトと安全灯以外のさまざまな使い方を試験中だと会社はいう。リングは分割されていてさまざまな色に変化するので、方向指示器などに使うことが考えられる。全体的にちょっとした工夫が見られる。ハンドルバーグリップは小さな口ひげのようなデザインで、同社サービスの黎明期の装備を彷彿させる。
現在、Lyftは9つの都市でバイクシェアリングを展開している。
関連記事:LyftがMotivateを買収、Lyft Bikes実現へ
カテゴリー:モビリティ
タグ:Lyft、レビュー、電動自転車
画像クレジット:Lyft
[原文へ]
(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook )