データセンターのためのオペレーティングシステム(datacenter operating system, DCOS)を作ろうとしているMesosphereが今日(米国時間7/15)、そのデベロッパサポート事業とSDKをローンチしたことを発表した。デベロッパはこのSDKを使って、Mesosphereの言う“データセンターサイズの(data center form factor)”アプリケーションを書くことができ、 アプリケーションのスケーリングの自動化や分散化をMesosphereのサービスに頼ることができる。
大規模な分散化を前提とするアプリケーションは、通常ならデベロッパがスクラッチで設計し書かなければならない。しかしMesosphereによると、“今日からデベロッパはMesosphere DCOSのプリミティブを使うことによって、直接、データセンターのためのアプリケーションを作っていける。ネットワーキング機能もリソース割り当てもコンテナのオーケストレーションも、フォールトトレランスもパッケージの配布も運用の自動化も、すべて、プリミティブが用意されている”、というのだ。
またこのSDKを使って書いたアプリケーションは基本的に、Mesosの能力を自動的に利用することになる。つまりSDKは、コンテナのスケジューリングの管理や、需要に応じてのスケールアップ/ダウン、アプリケーションの可用性の最大化、などのプリミティブも備えている。DCOSのために書いたアプリケーションは、どこであれ、デプロイされたその場で動く。AWSの上であれ、オンプレミスのデータセンターであれ。
SDKは、Java、Scala、Python、Go、C++の各言語から利用できる。
同じく今日立ち上げるデベロッパサポート事業では、Google Groupによるデベロッパコミュニティが提供され、また、MesosphereのDCOSエキスパートとチャットできるチャネルが、…今や20世紀ではなく21世紀なので…、IRCではなくSlackで提供される。
またデベロッパ全員向けのデベロッパ事業だけでなく、VIPパートナー事業というものもあって、これにはISVやシステムインテグレーター、セキュリティやストレージ、ネットワーキング、インフラストラクチャのプロバイダ、ハードウェアやクラウドのプロバイダなどが参加できる。パートナーとして認められるとMesosphereの検定プログラムにアクセスでき、検定に通ったパートナーはその高度な技術力とサポートの信頼性が保証され、いわば“Mesosphereがユーザ企業各社に採用をおすすめする”ベンダになる。