Roku TVは現在、米国で販売されるスマートテレビの3分の1以上を占めており、また同社はテレビのライセンスプログラムをヨーロッパ市場に広げる。ベルリンで開催された家電見本市のIFAで、Rokuはメーカーが同社のテレビ向けリファレンスデザインのライセンスを取得し、Roku OSを使ってヨーロッパでスマートテレビを製造し販売できるようにすると発表した。また、中国のHisense(ハイセンス)がヨーロッパでのRoku TVの初めての提携相手となる。
今日のコネクテッドテレビ市場は、テレビセットのHDMIポートに接続するドングル、スティック、およびストリーミングメディアプレーヤーに限定されなくなった。
RokuやGoogle(グーグル)、Amazon(アマゾン)などのトップ企業も、コンシューマー市場でのシェア獲得を目指して、OSやリファレンスデザインをテレビメーカーに提供している。Apple(アップル)はtvOSを搭載した独自のテレビを開発していると噂されている。
Rokuは2014年のConsumer Electronics ShowでRoku TVプラットフォームを最初に発表して以来、自国市場のこの分野で成功を収めている。また、Hisenseはこの取り組みの最初のパートナーのうちの1社だった。2019年には北米で10以上のブランドから100以上のモデルが発売され、Roku TVは米国のスマートTV OS市場でトップになったと同社は推定している。
テレビプラットフォームでヨーロッパをターゲットにしているのはRokuだけではない。Amazonは今週、20種類以上の新しい Fire TVデバイスを発表したが、そのうちの15モデルはAmazon Fire OSのライセンスを受けたテレビで、その多くは現地ブランドや小売業者との提携による、ヨーロッパの消費者向けのものだった。
新しいHisenseのRoku TVのモデルは、4K Ultra HD解像度とHDRに対応し、最大65インチまでのサイズが用意されると、Rokuは伝えている。これらのモデルは第4四半期に英国で発売される予定だ。
「消費者はRoku TVのシンプルさと先進的な機能を好む一方、テレビメーカーは製造コスト、さまざまな技術の選択肢、Rokuのサポートといった恩恵を受ける」とRokuのCEOで創設者のAnthony Wood(アンソニー・ウッド)氏は声明を出した。「Rokuが定期的にアップデートしエンターテイメントを提供することで、最先端のスマートTV体験を素早く市場に提供する能力は、テレビビジネスにおいてテレビメーカーに競争力と優位性を与える。我々はRoku TVのライセンスプログラムをヨーロッパに導入することを嬉しく思っており、今年にHisense Roku TVが初めて市場に登場することを楽しみにしている」
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(翻訳:塚本直樹Twitter)