Teenage Engineeringの「OB-4 マジックラジオ」は一風変わった美しいワイヤレススピーカー

私が最近見つけた新たな欲望の対象は、おそらく手に入れたら最後、二度と使わないものだ。それがこのOB-4 “magic radio”で、これを作ったTeenage Engineeringは、ちょっとふざけた、しかし質の高いアプローチを持つ技術集団だ。このワイヤレススピーカーは見た目が美しいだけでなく、いくつもの興味深い機能を備えている。中でも特に面白いのが、いつでもダイヤルを回して最大2時間巻き戻せることだ。

本当のところ、この巻き戻し機能が欲しくなることはなさそうで、便利なのは主にポッドキャストをちょっと聞き逃したときや、FMラジオを聞いていて、DJが言ったアーティスト名や曲名を知りたいときなどだろう。小さな円盤を回してスロー再生やスクラッチができるが、これもおそらく実際よりも話で聞くほうが面白いそうだ。

しかし、ここまでに見た目のよいものなら、そんなことは気にならない。デザインは、はるか昔2011年に私がレビューしたTDKの3スピーカー・ブームボックスを彷彿とさせるが、さらに進化している。機械式ツマミとボタンは驚くほど美しく、回せばすばらしい触覚を感じさせてくれるに違いない。ボリュームツマミも最高、これは人気がでるに違いない。

大きいスピーカー2基と小さなツイーター2基の組み合わせはしっかりとした音を生み出してくれるはずだ。周波数応答は54 Hzまでなので、ベースの最低音は聴けないかもしれないが、実際このドライバーのサイズでは十分な空気を動かすことはできないだろう。そしてなによりも、最大音量で8時間、通常音量なら30~50時間連続して使える。

内蔵の小さなコンピューターとドライブにはちょっと気になるモードがついている。可変メトロノーム、30チャンネル・マントラ・リピーター、ラジオ放送の断片を引き伸ばしたり歪めたりできるドローン・ジェネレーターなどだ。最後の一つは相当クールだ。

ハンドルにはFM受信用のアンテナが内蔵されていて、音楽が地面やテーブルに鳴り響くのを気にしなければ、畳んでスタンドにすることもできる。

599ドル(6万円超)の価格は衝動買いできるものとは言えない。50ドル増しでチェリーレッドのモデルもあり、自らの消費をさらに引き立たせたい人のために400ドルのレザーケースも用意されている。私が思うに、いずれインフルエンサーのビデオ(やセット)でこれを見ることになるのではなかろうか。

1台欲しい人は、ウェブサイトでしゃがんで予約するのもいいが、どうせならニューヨークかロンドンかストックホルム行きのチケットを買って、デザインショップの棚に並んでいるOB-4を手に入れるのもいいかもしれない。発売は11月から。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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