Twitter、Q2決算は成否相半ば。売上6.02億ドル、EPS 0.13ドル、MAU 3%アップ

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Twitterは今日(米国時間7/26)第2四半期決算を発表したが、ユーザー数成長の鈍化は止まらず、月間アクティブユーザー数(MAU)は3.13億人で対前年比3%増、対前期比1%以下に留まった。

同社の売上は6.02億ドル、調整後1株当たり利益(EPS)は0.13ドルだった。売上は前年同期から20%増加したが予測に届かずEPSは予測を上回った。アナリストの予測は売上6.068億ドル、調整後EPS 0.10ドルだった。

また第2四半期のGAAP純損失は1.07億ドル、非GAAP純利益は9300万ドルだった。

Twitterが公表した第3四半期のガイダンスも大きな成長を見込んでいない。同社は次期の売上を5.90~6.10億ドルと予測している。

市場はこの数値を喜んでいないようだ。株価は時間外取引で10%下がっている

前四半期同社の実績は売上5.95億ドル、MAU 3.10億人で、次期予測は控え目だった。MAUの前四半期からの伸びは1%に満たなかった。

Twitterから提供された下のグラフがこの問題を明確に示している。同社の様々な取り組みをよそに、前期からの変化はほとんど見られず、Q4を除き結果は前年とほぼ変わらない。

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総広告売上は5.35億ドルで対前年比18%増だった。モバイル広告売上が依然トップを走り広告売上全体の89%を占めた。

モバイルはMAUでも82%を占めた。

成長は全体的に好調とは言えなかったが、米国は特に悪かった。米国のMAU 6600万人は、対前年比1%増にすぎず前四半期の6500万人からわずか100万人しか伸びていない。

海外はこれよりもわずかに良く、Q2のMAU 2.47億人は対前年比4%増でQ1の2.47億人から200万人増えた。これを他のソーシャルプラットフォームと比べてみると、例えばFacebookは飽和気味の自国市場を海外で補っている形であり、これを踏まえるとTwitterの海外と途上国市場の伸びは今よりずっと大きな成長源になるべきだ。

これまでもTwitterは低調なユーザー数成長で市場を失望させ続けており、今年の初めにはついに成長が止まった。昨日同社は、今日のニュースを牽制するかのように新たなマーケティング計画を発表し、Twitterおよび同社の世界全般に対する意義を説明しようと試みた。

これは株主宛の書簡にも書かれている。

「Twitterとは今起きていること」とCEO Jack Dorseyは言う。「最新のニュースであれ、エンターテイメント、スポーツその他の話題であれ、今起きていることを見て、周囲で交わさせている会話と合わせてライブイベントを見ることができる。それがTwitterの力だ」

さらにDorseyは今年の優先課題を5つ挙げた。「中核サービスの改善、ライブストリーミング・ビデオの強化、クリエーターとインフルエンサーの育成、デベロッパーの開拓」。そしてTwitterはそれぞれの項目について昨四半期に「有意な進展」がみられたと信じている。

たしかにいくつか変わったことがある。Twitterは基本フォーマットに手を入れ、タイムラインの表示を時系列から「持続性の高い」ツイートが多く表示されるように変えた。140文字制限を緩和する方法も検討中だ。いずれも同社への不満に対処しようとする取り組みのあらわれだ。

Twitterは数多くのコンテンツ契約を結ぶためにも多大な努力を費やしており、特にスポーツではイベントのライブストリーム中継を自身のプラットフォーム上で行っている。これはまだ始まったばかりで、初めてのウィンブルドン中継はサイトで見つけることがほぼ不可能だったが、これまで物ごとへのリンクをシェアする場として自らを位置づけてきたTwitterが、コンテンツを直接消費する場を提供しているのは興味深い転換だ。

現在のトレンドであるVRとAR等の分野にも目を向けており、最近では人工知能開発のMagic Pony Technologiesを買収した。

それでも課題は残っている。会見で特に注目されるのは、ハラスメント問題が話題に上るかどうかだ。同社はTwitter上で他者を中傷するいわゆるトロールの対策方法を今も検討しており、Twitterが理論上称賛している表現の自由と、悪役の排除との線引きに腐心している。

情報が入り次第続報の予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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