Twitterが「ファースト・ビュー広告」を発表、フィードの一番上の動画広告枠を提供する

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Twitterがタイムラインに表示されるツイートの順番を変更するかどうか(この話は随分前からある)についてここ数日間、多くの注目を集めていた。TwitterのCEOは今週、そのような計画はないと明言した。そして今日、Twitterにとってツイートのタイミングが重要であることを強調するような広告ビジネス用の新商品を追加すると発表した。

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Twitterは新たな動画広告商品「 First View(ファースト・ビュー)」を発表した。広告主がこのファースト・ビュー広告を購入すると、その広告はTwitterの広告ネットワークの広告j順位の先頭に飛び込み、ユーザーが最初にTwitterを開いた時に見る一番上の広告場所を24時間確保できる。

ローンチ時におけるファースト・ビューの広告形式は動画のみだ。Twitterはこれでリッチメディアを増強したいと考えている。Twitterのスポークスパーソンは、将来的には他のツイートの種類にも対応することを検討しているとした。

1つ例となる画像を上記に掲載している。

この新商品発表はTwitterの重要な時期と重なる。

Twitterは2月10日水曜日にQ4と昨年度の決算発表を行う予定でいる。しかし昨日、Twitterの株価は初めて1株15ドルを下回った。投資家の中には、Twitterのユーザーベースが停滞ではなく増加していて、Twitterの広告ベースのビジネスモデルもそれに伴い拡大しているかどうかに疑問を持っていることを示している。

より価値の高い広告商品を追加することは、ユーザー毎の収益を増加させるのに役立つだろう。そして、多数のオーディエンスに向けたマージンの少ないシンプルな広告の埋め合わせをすることができるかもしれない。

ファースト・ビュー広告(広告ツイート)は最初にアメリカ国内で展開し、アメリカで管轄するクライアントに提供を始めるという。Twitterのモバイルとデスクトップアプリ、そしてTwitter.comに対応する。世界の他の地域でも近いうちに展開を行う予定だ。モバイルウェブとサードアプリにはまだ対応しないとスポークスマンは伝えた。

(気になっている人のために付け加えると、認証アカウントがこのファーストビュー広告を見ることになるのかという私の質問に対して、スポークスパーソンは返答しなかった。 いくつかの認証アカウントには以前から広告が表示されていない)。

Deepak Raoが投稿したブログ記事にもスポークスマンもこのファーストビュー広告と他の広告ツイートや広告商品との価格の違いについて言及しなかった。

ただファースト・ビュー広告は誰もが欲しがるフィードの一番上の位置を提供(これでTwitterのユーザーの中にはあまりスクロールしない人もいるのではないかという広告主の不安を払拭できる)していて、プレミアム動画を対象しているという2つの点から、Twitterは主要な収入源に高単価の商品を開発して加えることに関心があると言えるだろう。最近ローンチした他の広告商品もこの戦略に沿っていて、会話を促すタイプの広告商品の提供やTwitterのAmplify動画プログラムの拡張を行った。

どのような広告主がファースト・ビュー広告を使うことになるだろうか?動画が中心の広告なので、ターゲットとしている市場の1つがエンターテインメント業界というのは頷ける。

「映画マーケティングでは、口コミが一番重要です。そしてTwitterほど口コミが起きるソーシャル・ネットワークはありません。Twitterのファースト・ビュー広告は映画「 Mike and Dave Need Wedding Dates」の予告編を広く配信する良いチャンスだと考えています。この広告で映画好きのオーディエンスに素晴らしい動画を届けることができます。それは予告編の視聴を促すだけでなく、ソーシャル上での波及効果を作ることもできるでしょう」と20th Century Foxのマーケティング部門のプレジデントであるMarc Weinstockは声明で伝えた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

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TechCrunch Japan

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