Twitterにとって、今四半期の総メンバー数が3.2億人に留まり、ゼロ成長だったことは、それだけでも十分ひどい。しかし、「SMSファストフォロワー」と呼ばれる、Twitterをテキストメッセージでのみ利用し、広告を見ないユーザーを数えなけれは、Q4の月間アクティブユーザー数は3.07億人から3.05億人へと減る。米国の月間ユーザー数は6600万人から6500万人になる。
この決算報告の目的が、Twitterのユーザー成長と売上予測についてウォール街を鎮めることであったことを考えると、これは悲惨な状況だ。Twitterの株価は2015年Q4決算発表から数分後に7%暴落し、その後やや持ち直して3%安まで戻した。
SMSファストフォロワーは、主にブラジルやインド等の途上国のユーザーだ。SMSでユーザーを把むことは、サービスを遍在化しネットワーク効果を高めるのには役つが、Twitterは最終的には広告を見せるサービスに移行させる必要がある。
これに対して、Facebookが爆発的な売上を達成した理由の一つは、途上国の収益化に成功したためで、Q4の「世界のその他」地域のユーザー当たり売上は29.8%アップの1.22ドルで、2012年からは4倍増だった。
決算会見中、CFOのAnthony Notoは、中核の月間アクティブユーザー数は減少しているが、日間アクティブユーザー数は変わっていないと語った。これについて彼はう「月間アクティブユーザーから失ったユーザーの質は高くない」と強調した。おそらく言いたかったのは、毎月たまにしか訪れないユーザーは、広告を見ることも少なく収益にもコンテンツ生成にも寄与していないということなのだろう。
Notoは、主要月間ユーザー数の減少の一因について「休眠ユーザーに送るメール数を意図的に減らした」ことを挙げた。また、Q4は歴史的にTwitterの最悪の四半期であり「今期もその例に漏れなかった」とも言った。
それでも彼は、同プラットフォーム上のリツイート、DM等によるユーザー定着率は良い傾向だと言う。さらに、Twitterいわく、「1月末現在、月間アクティブ数はQ3水準に戻っている」そうで、これはTwitter主要ユーザー数が3.07億人に戻ったことを意味している。
Twitterの中核ユーザー数の減少は、Twitterを新規ユーザーにも主要ユーザーにも魅力的なものにするために作ったMomentsが、効果を上げていないことを意味する。Twitterは高価なテレビCMまで使ってMomentsを宣伝した。しかし多くの人々は未だにTwitterを、ニュースマニアや有名人ウォッチャーのためのニッチなサービスだと思っている。
Twitterに入会したが離れていく哀れな新規ユーザーが戻る道が、ようやく作られようとしている。たとえ大きな変更を行ったとしても、登録したがTwitterに留まらなかった多くの人々に、2度目のチャンスはないだろう。その意味で、今日のタイムラインの並び順の地味な変更も、あまり効果はありそうにない。
Twitterの成長を呼び起こすためには、基本的なしくみに大がかりで目に見える変更を加える必要がある。さもなけれは、広告を大きく、派手で、侵略的にすることによって、既存ユーザーから多くの収益を絞り取らなくてはならない。
この年のユーザー1人当たり売上は、1.48ドルから35%伸びて2.00ドルだった。無理にユーザー数を増やさなくても、Twitterは長期ユーザーに積極的に広告を見せ長く滞在させることで、彼らの忠誠度を利用できるかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)