Uberがインドで音声録音、不規則な乗車状況チェック、認証コードによる安全機能を導入

Uber(ウーバー)は米国時間1月9日、同社にとって最も重要な海外市場の1つであるインドでのサービスを改善するために、3つの安全機能を展開することを発表した。

新機能には、乗客乗車中に予定外の長時間停車があった場合にUberが介入すること、および乗客が正しい車に乗ることを保証するための4桁の認証コードの導入が含まれている。同社の幹部は、ニューデリーで行われた記者会見で、上記2つの機能が本日からユーザーに公開されていると語った。

UberのCEOを務めるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏(画像クレジット: Anindito Mukherjee / Bloomberg / Getty Images)

Uberは以前にこれらの機能を米国で展開しており、インドのローカルライバルであるOla(オラ)もこうした機能を以前から提供していた。またUberは、インド国内で乗客もしくは運転手が不快な思いをした際に、乗車全体の録音記録を会社に送ることができるようにするとも語った。Uberによれば、この機能は今年後半に国内でテスト段階に入る予定だ。ちなみにOlaはこの機能を提供していないが、ローカルバス乗車シェアリングサービスのShuttlは過去にこれをテストしていた。

Ride Checkと呼ばれる最初の機能は、長時間の予期されていない停車や、その他の不規則な状況が乗車中に発生した場合に有効になる。そうした事態を検知した場合、Uberは乗客と運転手の双方を呼び出して、すべてが問題なしかどうかを確認する。同社は、運転手のスマートフォンを使って突然の中断を検知する。

UberのSachin Kansal(サチン・カンサル)氏が、ニューデリーでのイベントで新しい安全機能について語った

Olaは、2018年9月から「Guardian」と呼ばれる同様の機能をテストしている。Olaは先月、10カ所を超えるインドの都市と、オーストラリアのパースでGuardianを展開していると語った。

Uberはまた、乗客が正しい車に乗っているかどうかを確認するために、乗客に4桁の認証コードの提示を求める機能も展開した。乗客が認証コードを提供するまで、乗車は開始しない。インドのOlaはこの機能を、すでに数年前から提供している。

さらにUberは、Manas Foundationと提携して、プラットフォームを女性にとってより安全なものにしてきたという。Manas Foundationは、インドの運転手パートナー向けに、カスタマイズされたジェンダー問題認知ワークショップを実施している。同社によれば、5万人以上の運転手パートナーが既にトレーニングを受けているという。

UberのGlobal Safety ProductsのシニアディレクターであるSachin Kansal(サチン・カンサル)氏は、同社は世界中のさまざまなマーケットでこれらの機能を試験し改良していると語った。「プライバシーはUberにとって非常に重要であり、これらのツールはすべて、それを念頭に置いて設計されています。すべての人にとってすべての乗車を5つ星体験にする手助けができるように、私たちはこの機能の改良を続けます」。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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