Uberは、上場後初の四半期決算で10億ドルの赤字となったことを受け、コスト削減と効率的な運営を目的に、1200人いるマーケティング部門の社員の3分の1を解雇する。
この人員削減は最初にNew York Timesが報じた。
Uberによると、マーケティング部門400人の解雇はグローバルの75オフィスにまたがる。Uberの直近の社員数は2019年3月31日時点で2万4494人だった。
TechCrunchが入手した内部の電子メールでは、マーケティングと広報を統括するJill Hazelbaker(ジル・ヘーゼルバーカー)氏とCEODara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏が7月29日にマーケティングチームはより集約型の構造になると社員に伝えた。
再編するマーケティングのチームは、1カ月前にTripAdvisorから移ってきたパフォーマンスマーケティング担当副社長Mike Strickman(マイク・ストリックマン)氏の管理下に置かれる。Strickman氏がパフォーマンスマーケティング、CRM、そして分析を担当する一方で、グローバルマーケティング担当の役員はプロダクトマーケティング、ブランド、Eats、B2B、研究、計画、創造を受け持つ。
解雇は、同社が5月に上場して以降、最も直近のコスト削減策となる。
Uberのチームの多くは「あまりにも大きく、作業が重複していて、意思決定者が誰なのかわからなくしてしまっている。これでは平凡な結果になりかねない」とコスロシャヒ氏は社員に宛てた電子メール(TechCrunchと共有した)で語っている。「企業として、期待に応えるべく我々はもっと何かできるはずで、それは我々が互いに取り組むことだ」。
コスロシャヒ氏は、リストラはマーケティングチームと社を軌道に戻すことを目的としている、と説明した。
「我々は急成長したが、鈍化しているという感覚がある。これは、Pulse Surveyのフィードバックや全体質疑でも明らかで、日々の作業の中で感じることでもある。企業が成長するときに当然起こることであるが、素早く解決しなければならないことでもある」と書いている。
上場企業として初めて公開した四半期決算では、事業は成長しているが、かなりの営業損失を伴っていることが明らかになった。Uberの売上高は前年同期の25億ドルから20%成長して31億ドルになった。第1四半期の総予約は34%増の146億ドルで、この成長はUber Eatsが押し上げた。
しかし赤字額は前年同期に比べて116%増えて10億ドルとなった。
上場から1カ月後の6月、組織再編の一環として最高執行責任者であるBarney Harford(バーニー・ハーフォード)氏とマーケティング最高責任者のRebecca Messina(レベッカ・メリッサ)氏が降格となった。
当時コスロシャヒ氏は社員向けの電子メールの中で、この変更は事業の基幹部分をより直接的にコントロールしようという彼の決断に基づくものだと説明していた。同氏は社員に対し、主要事業であるRidesとEatsのプラットフォームの日々の運用により関わりたいと考えた、と伝え、社員から直接報告を受けることに決めた。
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(翻訳:Mizoguchi)