今日(米国時間11/7)、YouTubeのビデオ画質がアップグレードされた。 ビデオでHDR〔ハイ・ダイナミック・レンジ〕のサポートが開始され、コントラストの対応範囲が大きく向上した。つまり暗い情景でもコントラストがはっきりし、今までよりも鮮明に色彩を見分けることができる。ただし、現在のところこのテクノロジーは一般に普及する途上にあるので、ビデオをHDRで再生できるのは一部のユーザーとなるかもしれない。
むしろYouTubeがHDRのサポートを開始したのは、将来への対処という面が強い。
しかしユーザーが幸運にもHDRテクノロジーを搭載したテレビを持っているなら、一部のビデオでHDRを楽しむことができる。Googlによれば、HDRをサポートするYouTubeチャンネルにはMysteryGuitarMan、Jacob + Katie Schwarz、Abandon Visualsなどが含まれるということだ。機能のリリース当初にHDRで見られるビデオのプレイリストはこちら。
Above: SDR vs HDR comparison, simulated (via YouTube)
ユーザーはHDRビデオをGoogleの最新のChromecast Ultraデバイスを通じてHDRテレビに表示できる。先ごろ発表されたChromecast Ultraのセールスポイントは4KとHDRのサポートだった。
前述のようにHDRはHDRテレビにのみ有効だ。たとえばSamsungの 2016 SUHD、UHDテレビなどだ。HDRは専用のハードウェアを必要とするので既存のディスプレイのソフトをアップグレードすればすむというわけにはいかない。そこで現在のところではHDRビデオを楽しめるのは一部のユーザーに限られることになる。
しかし将来新しいディスプレイが普及すればYouTubeがHDRをサポートすることは大きなセールスポイントになるだろう。
ライバルより一歩先んじたいビデオ・クリエーターの場合、YouTubeが昨日からHDRのアップロードを受け付けるようになったことは重要だ。Blackmagic Designのプロフェッショナル向けカラーコレクション・システムのDaVinci ResolveではHDRのアップロードを通常のダイナミック・レンジのビデオ同様簡単にアップロードできるようになるとしている。またロサンゼルスとニューヨークのYouTube SpacesではHDR録画デバイスが利用可能だ。ハイ・コントラストを可能にする高度なデバイスを必要とするユーザーはチェックしてみるとよいだろう。
画像: ERIC PIERMONT/Getty Images
〔日本版〕Blackmagic Designの日本サイトのページはこちら。YouTube Spacesは東京の六本木にもある。HDR機器が利用できるかどうかはまだ情報がない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)