高度な数学力と3次元CADの開発力で建設DXを推進するArentは11月24日、シリーズCラウンドにおいて、12億円の第三者割当増資、約7億円の融資による合計約19億円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家のSBIインベストメント、またFUSO-SBI Innovation Fund(フソウとSBIインベストメントによるCVCファンド)、東日本銀行地域企業活性化ファンド(東日本銀行とフューチャーベンチャーキャピタルによるファンド)、ザシードキャピタル。借入先はみずほ銀行およびりそな銀行などの金融機関。累計調達額は約29億円になった。事業シナジーを見込む企業を対象にしたエクステンションラウンドも予定しているという。
調達した資金は、エンジニアやPMの採用強化および「BIM/CIMの自動設計SaaS」「配管の自動設計・積算SaaS」などのプロダクトの開発にあてる予定。なおBIM/CIM(Building / Construction Information Modeling, Management)とは、調査・計画・設計段階から3次元モデルを導入し、施工、維持管理でも3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を実現すること。2012年7月設立のArentでは、「高難度のDXに挑み、巨大産業のグローバルイノベーションに貢献する」をミッションに、高度な数学力と開発力を有するエンジニアが、日本の企業が持つ世界トップレベルの技術やネットワークを見極め、業務改善にとどまらず、新規事業を創造する企画力と実行力で新しいサービスやプロダクトの開発・社会実装を推進。千代田化工建設との大規模JV設立など、「熟練技術者の暗黙知のモデル化による設計の自動化・最適化」を実現している。