小型SAR衛星による観測データを活⽤したワンストップソリューション事業を展開するSynspective(シンスペクティブ)は12月8日、SAR(合成開口レーダー)衛星の実証2号機「StriX-β」の打ち上げ契約を、再利用型ロケットの開発と打ち上げを行うアメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)と締結したことを発表した。2022年初旬の打ち上げを予定している。また、StriX-βに続くStriXシリーズ2機の打ち上げ契約も同時に締結している。
Synspectiveは、2020年12月にRocket LabのElectron(エレクトロン)ロケットにより「StriX-α」を打ち上げ、民間小型SAR衛星としては日本で初めて、衛星画像の取得に成功している。StriX-βは、地表のミリ単位の変動を観測する技術「干渉SAR」(InSAR)のための軌道制御機能を搭載した小型衛星で、今回は軌道上でその実証実験を行う。Synspectiveでは、2023年までに6機の衛星を打ち上げ、2020年代後半までには30機を打ち上げコンステレーションを構築する計画を立てている。
StriX-βはもともとドイツの衛星打ち上げサービスを行う企業Exolaunch(エクソローンチ)を通じてSoyuz-2(ソユーズ2)ロケットで2021年内に打ち上げられるはずだったが、打ち上げスケジュールが変更されたことにより、Electronロケットに切り替えられた。